誹謗中傷・風評対策

ネットの風評被害、放置してませんか?注意すべき箇所と対策をご紹介

現代はネットが発達し、個人でも他者に対してSNSや掲示版で、悪口や誹謗中傷を簡単に書き込めてしまいます。ネットの風評被害は誰にでも、どの企業にも起こりうる時代です。

そのため、少なからずネットの風評被害に対する備えは必要になってきています。ここでは、ネットの風評被害において気をつけておきたいポイントを解説していきます。

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ネットで風評被害が起こる場所

ネットで風評被害が起こる場所

一口にネットの風評被害と言っても、それが起こる箇所やパターンは様々です。どこでどんな風評被害が起こるのかを見ていきましょう。

SNS

まずは、誰もが利用する日常ツールとなったSNSです。

最近の「炎上」と呼ばれるようなネット上での風評被害はSNSから発信されているものがほとんどです。SNSは日常の出来事や不満などを気軽に書き込める場所ですので、ネガティブな意見も多く投稿されます。特にTwitterには要注意です。炎上が広がりコトが大きくなるのはたいていここですので、SNSの中でも最も注意を払うべき媒体と言えるでしょう。

芸能人や政治家などの著名人への誹謗中傷が問題になっているのもほとんどがSNSです。匿名で書き込めるという余裕から、実生活では絶対に口にしないことも強気になって投稿したり、ストレス発散のはけ口としてそんなことをしている人もいます。最近では、法的措置が取られる例も増えてはきましたが、まだまだトラブルが絶えません。

また、SNSは口コミを調べるツールとしても活用されます。店舗のサービスの良さや商品の使用感など、一般の人が利用したリアルな感想が投稿されるので、信頼度の高い口コミツールとなるのです。写真の投稿もよくされますし、Amazonや楽天、飲食系口コミサイトなどにはサクラと思われるクチコミもあることを考えると、それらよりも率直な情報を得ることができます。

その他にも、就活生が活用していたりなど、情報収集に有効なツールとなってきています。ここにネガティブな投稿ばかりあれば、就職希望順位が下がる可能性が出てきてしまうのです。

サジェスト・関連検索ワード

ネット検索の入り口である「サジェスト」です。検索窓にワードを打ち込むと出てくる、候補ワードのことを指します。日本では大半の方がGoogleかYahooの検索エンジンを使っていますが、どちらも違ったワードが表示されます。

さらに検索結果のページの下部にも候補ワードが表示されます。こちらは「虫めがね」や「関連検索」と呼ばれます。こちらもGoogleとYahooでそれぞれ違ったワードが表示されます。特にGoogleはサジェストと関連検索でも違ったワードが出てきます。

Yahoo虫めがね・Google関連

こういったサジェスト・関連検索部分、会社名や店舗名を入力するとよく「評判」「炎上」「ブラック」「詐欺」「迷惑電話」などといったネガティブなワードが出現しています。

ここに表示されるワードは様々な要因がからまって決まっていますが、一つの原因として「ユーザーのニーズが高い」ということが大きいです。つまり、よく検索されるワードが表示される可能性が高いということです。

実際にブラック企業じゃなくても「ブラック」や「残業」などが表示されることがあるのは、就活生や転職活動者が「ここの会社ブラックじゃないかな?残業あるかな?」と検索することで、表示されやすくなり風評被害となってしまうんですね。

検索結果

サジェスト部分に何も出ていなくても、検索結果にはネガティブなサイトが出ているかもしれません。転職系口コミサイト(「OpenWork(旧Vorkers)」「en Lighthouse(旧カイシャの評判)」「転職会議」など)や5ちゃんねる、ニュースサイト、個人のブログなど、様々なサイトが風評サイトとなり得ます。特に1ページ目にある風評サイトは、クリック率が高くユーザーの目につきやすくなります。

サイトの順位については、YahooもGoogleの検索結果を使っているので、2つのエンジン間でほぼ変わりはありません。ただし、Google・Yahoo独自のニュースや画像の表示があったり、時間によってズレがあったりするので完全に一致しているわけではありません。

また、Googleでの検索時には、検索結果の右側(スマホでは1番上)に出てくる「Googleマイビジネス」にも要注意です。

ここの口コミは誰でも書き込むことができるかつ、管理者側で削除ができず、口コミサイトなどよりも信頼性が高いため、☆の数が低いと悪い印象をもたれる可能性が高いです。検索結果でファーストビューに出てくることも、影響が大きい要因です。

サジェストや検索結果にはSNSで起きた炎上騒ぎに関連するワードやまとめサイトも表示され、残り続けることが多々あります。ネット上で起きた風評被害は、様々な箇所に影響を与え続けるのです。

ネットの風評被害を放っておくとどうなる?

ネットの風評被害を放っておくとどうなる?

どこに風評被害が起こりやすいか解説しましたが、中にはそんなもの気にしなきゃいいんじゃない?と考える方もいると思います。もちろん気にせず放っておくこともできますが、放っておいた風評が、知らず知らずのうちに機会損失を生んでいたり、のちのち大きな問題に発展する可能性もあるのです。

次は、風評被害の与える影響について解説していきます。

一般消費者への影響

ネット上の風評被害が与える影響として、まずは一般消費ユーザーへの影響が挙げられます。

ユーザーが自社の商品に興味をもって、詳しく調べようとしたときに「効果ない」「ひどい」「怪しい」などが出てきていたり、検索結果に「買って損した」という内容のサイトが上位化していたら、どうでしょうか。せっかく興味を持ってもらったのに、逆に印象を悪くすることにつながってしまいます。いくら集客をがんばっても、効果ゼロどころかマイナスになってしまいます。

取引先への影響

取引しようとしている会社の名前のサジェストに「詐欺」「ブラック」「迷惑」などが出てきていたらどうでしょうか。検索結果やSNSでも同様に、ネット上で良くない噂があったり、よく炎上しているような会社と安心して取引できるでしょうか。ちょっとお付き合いするのが不安になりますよね。競合他社とのコンペにも影響するかもしれません。

採用への影響

今の求職者は必ずと言っていいほど、検索エンジンやSNSで志望企業の評判を検索します。そこに例えば、元社員の暴露ブログといった風評記事があると、やっぱり志望順位はさがってしまいますよね。ネット上の風評被害は、良い人材の流出にまで影響を与えるのです。
実際に、エルプランニングで風評対策を行っていただいた企業様で、対策を行った年は採用応募者が前年の3倍になったという例もありました。

株価への影響

株価への影響は、特にSNSでの風評に関連しています。バイトテロやプロモーションでの失敗など、SNSで炎上騒ぎがあると、その会社の株価が大きく下がるという現象がたびたび起こっています。

具体的な例を挙げると、2019年に起きたくら寿司アルバイト炎上では、1日で時価総額27億円の損失があったとも言われています。

このように、ネット上の風評には様々な影響があり、大規模な炎上はもちろんのこと、塵も積もれば山となって大きな機会損失につながっているかもしれません。

ネットの風評対被害への対策は?

ネットの風評対被害への対策は?

では、ネット上の風評被害はどのように対策すればよいのでしょうか。

ネット上に出現する風評は完全に防ぎきれるものではありません。しかし適切な備えをしておくことで、被害を最小限に抑える事はできます。風評被害が起きる前と起きた後、それぞれの対応策について解説します。

SNS

風評被害が起きる前

まずは、普段から自社に関する投稿がないか、しっかり監視しておくことが大切です。ユーザーの声を拾っておくことは、炎上対策だけではなくマーケティングにも活用できるので一石二鳥です。

SNSを監視できる人員がいればいいですが、もしも社内でリソースが割けない場合には、専門業者に相談してみてください。業者によって、監視できる箇所や報告方法に違いがあるので、自社に一番あった提案をしてくれるところを探しましょう。

風評被害が起きた後

監視を行っていて、もしもクレームなどを発見した場合には、「不快な思いをさせて申し訳ございませんでした。」などリプライやDMでコンタクトを取るのも一つの手です。クレームやちょっとした不満が拡散されて、炎上に発展することも多々あるので、拡散される前に対処しておくことが大切です。

炎上になりそうな投稿があれば、社内でしっかりと対応を考えておきましょう。炎上への対処は初動が大切です。素早く適切な対応を見せることで、その後の被害の程度が大きく違ってきます。

個人に対する誹謗中傷などが起きている場合には、弁護士へ相談するのが一番です。その際は、できるだけ誹謗中傷に当たる投稿のスクリーンショットを証拠として残しておきましょう。

サジェスト

風評被害が起きる前

サジェストへの予防策は、なかなか難しいのですが、前述の通り話題になったりしてたくさん検索されたりすると、そのワードが出現しやすくなります。ですので、予防策は、調べられて困るようなことはしない、ということを心掛けるべきでしょう。

風評被害が起きた後

サジェストの風評ワードを削除したいときには3つの方法があります。

1つ目は、自分でGoogle・Yahooに削除申請を行うこと、2つ目は弁護士に削除代行をお願いすることです。ただし、自分での申請、弁護士からの申請どちらにも言えることですが、削除申請を行えば必ず削除してもらえるとは限りません。

削除申請は、削除したい本人または法定代理人の弁護士以外から申請することはできません。弁護士法の非弁行為に抵触する恐れがあるため、第三者からの申請は控えるべきです。

3つ目は、風評被害対策を専門に行っている業者に相談する方法です。直接的に削除申請などの代行をすることはできませんが、検索結果やサジェストの状況やどのくらい検索されているかなどを調査した上で、適切なアドバイスをしてくれます。

サジェスト対策の詳しい方法は、以下の記事を読んでみてください。

↓サジェストの風評被害対策について詳しくはこちら

Googleサジェストを削除するポイント
Google・Yahoo!サジェストを削除するためのポイントを紹介!【2023年更新版】【弁護士監修記事】サジェストに不都合なワードが表示されて時に削除することは可能なのでしょうか。GoogleやYahooなどの検索窓にネガティブな内容が表示されてしまうことがあります。そのような被害にあってしまった時の対処法などを紹介していきます。...

検索結果

風評被害が起きる前

風評サイトが上位化しづらい検索ページを作っておくことが大切です。検索結果には公式のものは上位化しやすい傾向があるので、例えばポータルサイトと採用サイトなど、自社サイトを別ドメインで複数もっておくと、味方となるサイトが増えて検索結果上位を埋めることができます。

また、TwitterやFacebookなどのSNSもドメインパワーが強く上位化しやすいので、可能であれば普段から運用していくとよいでしょう。

風評被害が起きた後

まずは、そのサイトやサイト内の風評に当たる箇所を削除できないか調べましょう。ただし、サイトによっては削除申請が複雑であったり、削除申請をしたことでさらに火に油を注ぐことにもなりかねないので、個人での削除申請はおすすめできません。サジェスト同様、第三者からの申請はできないので、弁護士へ相談しましょう

弁護士にお願いして削除できればよいですが、削除が難しい場合も多々あります。そのような場合は、風評被害対策業者への相談がおすすめです。風評被害対策の業者は、直接削除はできませんが、「逆SEO」と呼ばれる方法で風評サイトを押し下げて目立たなくするということができます。

風評自体を消すことはできないので、不安に感じるかもしれませんが、順位が少し下がるだけでも、クリック率は大きく下がります。2ページ目以降に押し下げる事ができたら、クリック率は更に下がります。

Google検索1ページ目のクリック率

参考:SISTRIX社

また、予防策としてご紹介した味方となるサイトを作るという対策は、風評サイトが出てきてしまった後でも有効ですので、試してみてください。

↓「逆SEO」についての詳細はこちら

逆SEO対策とは?どんな時に検討すべき?
逆SEO対策とは?どんな時に検討すべき?メリット・デメリットや手法を解説【弁護士監修記事】逆SEO対策とは、ネガティブな情報が書かれたサイトが検索結果の上位に表示されないようにする施策のことです。検索結果の順位を押し下げることから、SEO対策の逆ということで「逆SEO対策」と呼ばれています。...

まとめ

ネットで風評被害が出てくる箇所と、その対策方法をご紹介しました。

↓もっと詳しく知りたいという方はこちらの本もおすすめです。

一気に大きな被害につながる炎上に限らず、一度出現した風評はずっとネットに残り続け、知らないうちに機会損失を生んでしまいます。

今回の記事でご紹介した箇所をしっかりチェックして、ネット上の風評被害に備えておきましょう。

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監修者
法律事務所アルシエン 共同代表パートナー

清水 陽平

清水陽平弁護士
2007 年弁護士登録(旧60期)。2010 月11 月法律事務所アルシエンを開設。 インターネット上で行われる誹謗中傷の削除、投稿者の特定について注力しており、Twitter、Facebook、Instagramに対する開示請求について、それぞれ日本第1号事案を担当。 主要著書として、「サイト別 ネット中傷・炎上対応マニュアル[第3版]」(弘文堂)、「企業を守る ネット炎上対応の実務」(学陽書房)を出版している。