誹謗中傷の削除依頼の全て!相談先や削除依頼方法も紹介します 誹謗中傷・風評対策

2020/2/5 2020/2/17
誹謗中傷の削除依頼の全て。相談先や削除依頼方法も紹介します

自分や会社についての誹謗中傷が、掲示板やSNSなどに書き込まれてしまったら、削除依頼を進める必要があります。ひとたび誹謗中傷が発生してしまうと、中傷が書き込まれた媒体だけでなく、他の媒体へ飛び火して、ネガティブな情報が拡散していく可能性もあります。

スマートフォンの爆発的な普及によって、年齢・性別・社会的な立場を問わず、インターネット上での発言や自己表現が容易にできる環境が整いました。自分が投稿した1つの発言を、世界中に波及させることが簡単に実現できると同時に、他のユーザーからの心無い書き込みが許されてしまう状況にもあります。

青少年がSNS上に思慮のない書き込みを行って炎上を招き、企業のブランドを低下させてしまう事件も発生しています。個人・企業問わず、誰もが風評被害の的になってしまう可能性のある環境に置かれている今、万が一、誹謗中傷が発生した時の対処、サイトに対しての削除依頼の方法を把握しておくことは重要です。

正しい削除依頼の方法を理解しておくことで、自信を持って情報発信を行うことが出来ます。

インターネット上の誹謗中傷と削除依頼の必要性

インターネット上の誹謗中傷と削除依頼の必要性
インターネット上での情報発信や、他のユーザーへのコメントを行うやり取りには、マナーがあります。たくさんのユーザーが気持ちよく、コミュニケーションを楽しみ、正しい情報交換が出来るように、

  • 他人が不快に思う発言は慎む
  • 個人情報を誰もが見るページに掲載しない
  • 著作権・肖像権に配慮する

などのルールがあり、掲示板やSNSなどを利用する上での利用規約は、これらのマナーを基に作成されています。

マナーに配慮した投稿をしている人も一定程度いますが、匿名による安心感からか、マナー違反の投稿を目にする例は非常に多く見受けられます。平成29年度に内閣府で行われた世論調査で、インターネット上で発生している人権侵害のうち、問題となっているのは「他人を誹謗中傷する情報が掲載されること 」であるという回答が、62.9%を占めました。

引用 :人権擁護に関する世論調査

自分や、勤める会社が誹謗中傷の被害にあってしまったら、自分自身で関係機関に相談して対処する必要があるのです。

ネット上の誹謗中傷が及ぼす影響

風評の影響
インターネット上で、企業や個人に関する誹謗中傷が発生すると、内容が事実無根であったとしても、時間とともに、会社の売り上げや個人の信用力を蝕んでいきます。

掲示板やSNSに誹謗中傷が書き込まれてしまうと、規模の大きなサイトであれば、検索エンジンにページが認知されます。サイト自体の影響力が高く、ユーザーが知りたがっている評判が書かれているページは、多くの人が求めている内容であると認識されやすいのです。

これから企業に入社したいと考えている求職者が、もし会社名で検索した時に、これらの誹謗中傷が書き込まれたページを見つけてしまったとしたら、どのように感じるでしょうか。ネガティブな評判のある会社と判断して、入社意欲を無くして、他の会社への入社を考えてしまうでしょう。

採用活動を行っている企業において、入社選考が進んでいく過程で、ある段階で内定辞退が続出する背後には、このように入社志望者が会社の評判をリサーチする中で、誹謗中傷を閲覧してしまうことが原因であるケースがあります。

誹謗中傷がおよぼす影響を甘く見ずに、企業名・個人名で検索をかけた時のインターネット上の情報を把握しておくことは、社会的な認知度、ブランド力を把握する上でも重要です。

誹謗中傷の被害にあうと、どうなってしまうのか?

引用元:https://5ch.net/

実際に誹謗中傷の被害にあってしまうと、ネット上の掲示板やSNSにネガティブな内容の投稿を書き込まれてしまい、これらの情報が、検索エンジン上に表示されてしまい、多くの人の目にさらされてしまうことになります。

中傷の内容が際限なく書き込まれて、拡散し続けてしまう「炎上」が起こりやすい媒体はツイッターです。SNSから発信された小さなつぶやきが5ちゃんねるなどの掲示板に飛び火して拡散されることが多いのです。

個人が運用しているアメブロなどのブログにネガティブなコメントを投稿されてしまったり、みん就などの口コミサイトや転職サイトで、利用者が後ろ向きの評価を書き込んでしまい、これらが検索結果に上位表示されてしまうこともあります。

例えば、ある企業の評判について掲示板やSNSに「あの会社はブラック企業だ」「パワハラを受けました」などというネガティブな書き込みが投稿されてしまったとします。インターネット上でこのような情報が複数の媒体に書き込まれてしまうと、検索エンジンを利用するユーザーが、企業名で検索をかけた時に、中傷が書き込まれたページを見つけるようになります。

ネガティブな口コミ・評判に関する検索が繰り返されることで、Googleで検索する時の関連検索ワードのサジェストにネガティブな関連語が表示される「サジェスト汚染」という状況が発生し、会社に対するネガティブな情報にユーザーがアクセスしやすくなってしまうのです。

こうした誹謗中傷の被害事例は、全く同じ状態というケースはあまりなく、企業であれば求人サイトの投稿が問題であったり、芸能人などの個人であれば、ブログに中傷する内容が書きこまれたり、掲示板で当人を揶揄するスレッドが立ち上がってしまったり、状況は千差万別です。

そのため解決方法も一様でないため、状況に応じて、弁護士や警察、誹謗中傷対策業者などに相談して、対処にあたる必要があります。

誹謗中傷の削除依頼の方法と相談先

誹謗中傷の削除依頼の方法と相談先
自分自身に関する誹謗中傷が書き込まれている状態を発見したら「すぐにその記事を削除して欲しい」誰もがそのように感じるでしょう。特に個人に関する誹謗中傷の場合には、本人の心理的打撃も大きく、問題解決が難航してしまう場合があります。企業の場合でも、中傷によって、売り上げが低下していくなど、営利活動に損失が及ぶこともあり、どのような状況であっても、迅速に誹謗中傷の書き込み・投稿を削除することが求められます。

ネガティブな投稿を行うユーザーは、対象となる企業や個人に対して、マイナスの感情を抱いています。1・2件の単なる愚痴を発するだけで本人の気が済めば大事に至らないことも多いですが、発信者の書き込みに他のユーザーが反応して、火種が拡大していく可能性もゼロではありません。

対処を早急に進めることが、ネガティブな書き込みが他の媒体へ飛び火していくことを防ぐことにもなります。

自分で削除依頼を行う場合の流れ

掲示板やSNS、ブログなどに誹謗中傷が書き込まれてしまった時に、自分で削除依頼を行うことが可能です。多くのユーザーが利用しているサイトであれば、サイト内で利用規約や削除に関するガイドラインが決めれらています。

掲示板サイトであれば「個人への攻撃を目的とした投稿」「地域・人種などの差別発言」は削除に当たる、SNSであれば「個人またはブランドのなりすまし」「個人情報を投稿する」のは違反に該当する、など、サービスごとに「このような内容が投稿されたら、違反となるため、運用側は削除の義務がある」と定められている内容があります。

自分が誹謗中傷によって、迷惑を被っている状態であれば、サイトの利用規約に従って「削除申請フォーム」から申請を送る、削除の希望をメール申請するなど、運用元へ申請することで、風評被害にあたる情報を削除してもらえる可能性があります。

「送信防止措置依頼書」という電気通信事業者等で構成されるテレコムサービス協会が策定している書式を使って削除依頼をすることもできます。

自分で申請するため、費用が掛かりません。申請が順調に進めば、誹謗中傷が含まれた書き込みは削除してもらえますが、実際に削除に応じるかどうかは、運用元の判断に委ねられます。サイトの運用体制にもよりますが、申請が見過ごされてしまう場合もあります。

弁護士に誹謗中傷の削除を依頼する

自分の個人名で申請するのではなく、弁護士名で申請することで、説得力が強まり、管理者側も削除に応じてくれる可能性が高まります。法律の専門家である弁護士を味方につけることで、法律的な措置も取りやすくなるのです。

インターネット上での誹謗中傷が起こった時に、ネガティブな情報を書き込まれた被害者側、書き込みを行った発信者、書き込みが掲載されているサイトの管理者、それぞれの責任の範囲を定めたプロバイダ責任制限法という法律があり、被害にあった時は、この法律に定められた内容に基づいて対処していきます。

「送信防止措置依頼書」は、このプロバイダ責任制限法のガイドラインに基づいて行うことができる手続きで、弁護士から送付すれば、個人名でただ削除申請を行うよりも、中傷による権利侵害によって、削除する必要性がある旨を、訴求することが出来るでしょう。弁護士に申請してもらうことで、対処の必要性を管理者に対して求めることが出来るのです。

これらの削除申請を行っても管理者側が応じてくれない場合には、記事削除を命じる「仮処分」という決定を得る裁判手続を取ることも可能です。仮処分とは、裁判の一種であり、急いで対応する必要がある場合に「いちおう確からしい」という程度にまで立証できることを前提に発令されるものです。決定が発令されれば、多くの場合、素直に削除をしてくれます。

ネットの誹謗中傷に対する削除の仮処分は、1か月~4か月程度かかります。

誹謗中傷対策業者に削除を依頼する

自分や弁護士の力で削除申請を行うことで、書き込まれてしまった誹謗中傷が含まれたページをインターネット上から削除できる可能性があります。

しかし必ず削除できるわけではなく、書き込まれてしまったコメントなどを削除出来たとしても、情報が拡散することで発生した、ネット上の情報全てを削除できるわけではありません。削除されるまで、Googleなどの検索エンジン上に、表示された誹謗中傷が多くの人の目に触れることを防ぐことが出来ないのです。

誹謗中傷の対策業者に依頼することで、ネガティブな情報を含んだページがGoogleの検索結果に表示されにくくするように施策することが出来ます。検索エンジンに対して対策することで、不都合な情報が多くの人の目に触れることを防ぐことが可能です。

これにより情報拡散の2次被害を防ぐことにもなり、会社の評判やサービスの口コミなどを知りたいユーザーが誹謗中傷を見つける可能性を減らし、ブランド力、信用力低下を食い止めることができます。

サイトに対して、誹謗中傷の削除依頼を申請する

サイトに対して誹謗中傷の削除依頼を申請する
誹謗中傷の被害にあってしまったら、精神的にも社会的にも、大きな打撃を受けることになります。個人の場合には特に、心理的なダメージが大きく、早く情報を削除したいという気持ちに駆られます。企業の場合にも、信用力低下を招くため、関係者は早急な対処の必要性に迫られますが、焦りは禁物です。

被害の度合いが大きければ大きいほど、問題を切り分けて対処することが肝要です。中傷に当たる内容を書き込んだユーザーに対して攻撃的な姿勢を示すと、相手の思うつぼです。自分が誹謗中傷が書き込まれてしまったら、一度冷静になって、ルールに基づいた行動が、解決を早めます。

ネガティブな内容が書き込まれてしまったサイトに対しては、利用規約・ガイドラインに基づいて、管理者に対して削除の依頼を申請しましょう。

5ちゃんねるでの誹謗中傷の削除依頼方法

5ちゃんねるの削除依頼
引用元:https://qb5.5ch.net/saku2ch/index2.html

5ちゃんねるには、ユーザーが書き込みを行うスレッドとは別に、削除要請についてのページが設けられています。削除申請を行う時の注意点や、ガイドラインはこちらから閲覧できます。

5ちゃんねるには、下の3つの削除依頼方法があります

  1. メールにての削除要請
  2. 削除要請板
  3. 削除整理板

削除ガイドラインで指定されている内容はメールで削除申請、誹謗中傷や蔑視・差別・個人情報を公開されてしまったという場合には削除要請板というフォームで申請し、上の2つ以外の内容の場合には、削除整理板というページから削除の依頼を送ります。

削除申請することで「削除人」と呼ばれるボランティアが対応の可否を判断してくれます。

爆サイでの誹謗中傷を削除依頼する

爆サイ削除依頼フォーム
引用元:https://bakusai.com/

爆サイには、各スレッドの最下部に「削除依頼フォーム」があり、こちらから申請を送ります。削除の申請は、スレッド内のレス単位で送る形になり、同時に複数のレスを申請することが出来ません。

消去したいレス番号や、通報区分、削除依頼理由や連絡先などを入力し、削除依頼を送ることで、爆サイ内の削除人が、利用規約を元に削除の可否を判断し、対応します。

Googleへ誹謗中傷のページを削除申請する

サイト上から削除の申請を行っても、Googleの検索結果にサイトのURLが認識されていて、企業名や個人名で検索した時に、サイトのURLが検索されてしまう場合があります。

古いコンテンツの削除ページから、これらのURLをGoogleから削除するよう申請を行うことが出来ます。削除の申請は、ページが削除されているにも関わらず、検索エンジンがページをキャッシュしていて、検索結果上に表示されてしまう場合に可能です。

ただし、この削除申請は、あくまでページが既に削除されている場合に有効な手段です。誹謗中傷を書き込まれた掲示板やSNSページが存在している場合には、削除申請を行っていても却下されてしまいます。

ページの削除自体が困難である場合には、誹謗中傷対策として逆SEO対策を行うことで、ページが検索結果上で目立たないように下位に押し下げるよう、対策することが可能です。

まとめ|誹謗中傷の削除依頼は、的確な対処が必要

誹謗中傷の削除依頼は的確な対処が必要
誹謗中傷が発生した時、事態を深刻に捉えて、焦った行動を取ると、かえって解決は遠のいて、更にネガティブな書き込みが増えてしまったり、他の媒体に拡散してしまう恐れがあります。サイトに対しての削除依頼や、Googleに対しての誹謗中傷対策、状況を見極めて、問題の切り分けが必要です。

誹謗中傷が及ぼす影響が大きく見えると、事態が困難に思えて、希望がないように思えてしまうことがあります。しかし、適切に対処することで、必ず状況は改善していきます。専門家に相談しながら、取り組んでいきましょう。

監修者

法律事務所アルシエン 共同代表パートナー

清水 陽平

清水陽平弁護士

2007 年弁護士登録(旧60期)。2010 月11 月法律事務所アルシエンを開設。 インターネット上で行われる誹謗中傷の削除、投稿者の特定について注力しており、Twitter、Facebook、Instagramに対する開示請求について、それぞれ日本第1号事案を担当。 主要著書として、「サイト別 ネット中傷・炎上対応マニュアル[第3版]」(弘文堂)、「企業を守る ネット炎上対応の実務」(学陽書房)を出版している。