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【弁護士監修】個人情報の晒しは違法!?晒されやすいサイトや発見時の対処方法を解説

個人情報の晒しは違法!?晒されやすいサイトや発見時の対処方法を解説

個人情報の晒し行為は、インターネット上でおこるトラブルの中でもメジャーと言えるもののひとつです。

自分の個人情報は「知られたくない」と考えている人が大多数だと言えますし、他人の個人情報を勝手にインターネット上に晒すことは不法行為です。

本記事では、「サイトに個人情報が晒されることによって想定される危険やトラブル」や「個人情報が晒されていることに早い段階で気付く方法」「個人情報が晒されてしまった場合の対処法」などについて解説していきます。

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個人情報とは?

個人情報とは?

個人情報の保護に関する法律(個人情報保護法)では、「個人情報」について以下のように定義しています。

第二条 この法律において「個人情報」とは、生存する個人に関する情報であって、次の各号のいずれかに該当するものをいう。

一 当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等(文書、図画若しくは電磁的記録(電磁的方式(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式をいう。次項第二号において同じ。)で作られる記録をいう。第十八条第二項において同じ。)に記載され、若しくは記録され、又は音声、動作その他の方法を用いて表された一切の事項(個人識別符号を除く。)をいう。以下同じ。)により特定の個人を識別することができるもの(他の情報と容易に照合することができ、それにより特定の個人を識別することができることとなるものを含む。)

二 個人識別符号が含まれるもの

引用:個人情報の保護に関する法律 | e-Gov法令検索

法律として明文化されている情報だと難しく見えますが、ざっくり言うと、

「生存する個人に関する情報であること」かつ、

  • 特定の個人を識別することができるもの(簡単に他の情報と照合することができ、それによって特定の個人を識別することができる場合も含む)
  • 個人識別符号が含まれるもの

であると言えます。「特定の個人を識別することができるもの」とは、例えば「氏名」だけで特定の個人を識別できる場合は「個人情報」になります。

「名字」や「ニックネーム」だけでは個人を識別できなかったとしても、それに加え「生年月日」や「住所」、「(〇〇株式会社△△部所属、等の)肩書き」などの情報が照合でき、組み合わせた情報によって個人が識別できるなら、これらは「個人情報」と言えます。

「個人識別符号」とは、身近なもので言えばマイナンバーや運転免許証の番号などといった特定の個人に割り振られた番号や、特定の個人を認識するために身体情報をデータ化したもの(指紋認証や遺伝子データなど)の事を言います。

「個人識別符号」については、2017年の法改正後から「個人識別符号」単体のデータで「個人情報」と判断されるようになりました。

サイトに個人情報が晒されるとどんなトラブルに繋がる?

サイトに個人情報が晒されるとどんなトラブルに繋がる?

インターネットのサイトに個人情報が晒されてしまうと、どのような不都合やトラブルが起こると考えられるのでしょうか。

即座に拡散、情報が複製され対処が難しくなる

インターネットのサイト上に投稿された個人情報は、はじめに投稿されたサイトだけで閲覧されるに留まるとは限りません。現在はスクリーンショットや文章のコピー&ペーストなど、情報を簡単に複製できる機能が多くあります。

そのため、「最初は5ちゃんねるの掲示板だけに晒された個人情報がスクリーンショットで画像化され、X(旧:Twitter)でさらに大きく拡散され、その後まとめサイトにまで掲載される」といった現象も起こり得るのです。

情報は大きく拡散されればされるほど対処が難しくなります。個人情報がサイトに晒されてしまった際に出来るだけ早く対処しなければいけないと言われる大きな理由のひとつは、「対処が遅れれば遅れるほど収束が難しくなる」点にあると言っても良いでしょう。

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ネットストーカーによる被害に繋がる

ネットストーカー(またはサイバーストーカー)とは、インターネットを悪用して特定の人物にしつこい「付きまとい」行為をしてくるストーカーの総称です。ネットストーカーの場合、犯人は被害者の身近な人物(身近に住んでいる人物なども含む)だけではなく、遠方に住んでいて全く面識のない人物である場合もあります。

ここで注意が必要な点として、ネットストーカーは、いわゆるストーカー規制法による規制の対象に当然になるわけではないと言うことです。法律上ストーカーと言えるには、「特定の者に対する恋愛感情その他の好意の感情又はそれが満たされなかったことに対する怨恨の感情を充足する目的」が必要ですが、ネットストーカーの場合は恋愛感情等以外の感情で動いていると思われる例が多いです。

インターネットに個人情報が晒されてしまうと、ネットストーカーに情報を与えてしまう事になります。居住地や所属している団体(学校や勤務先など)の情報が晒されてしまった場合は、家や所属している学校・勤務先にも嫌がらせのような行為が行われる恐れがあります。

迷惑メール・迷惑電話の増加の可能性も

メールアドレスや電話番号などを連絡先としてインターネットに公開している人もいますが、インターネット上にメールアドレスを公開していると、そのアドレスにウイルスやフィッシングサイト等の有害サイトへのリンクが添付された迷惑メールが送られてきたり、「振り込め詐欺」などに悪用されたりする場合があります。

何かしらの理由があってインターネット上に連絡先を掲載しなければならない場合は、必ず掲載専用のフリーアドレスを準備し、可能であればアドレスの文字列も自分に繋がる情報でないもの(生年月日の数字や本名に繋がる文字を避けるなど)が望ましいと言えます。

参考:個人情報の公開の危険性 |一般利用者の対策|国民のための情報セキュリティサイト

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個人情報が晒されやすいサイトとは?

個人情報が晒されやすいサイトとは?

個人情報が晒されやすいサイトは、主に「誰でも匿名で利用できる」「気軽に投稿できる」「多くのユーザーが利用している」サイトであると言えます。今回は、そういったサイトの例として「インターネット掲示板」「SNS」「ブログ」について解説します。

インターネット掲示板

日本国内でも有名な「5ちゃんねる(旧:2ちゃんねる)」や「したらば掲示板」「爆サイ.com」をはじめ、水商売の関係者が集まる掲示板「ホスラブ(ホストラブ)」、会社についての愚痴を書き込む目的に作られた掲示板「sogno」など、インターネット掲示板には、匿名で不満や愚痴などを書き込む目的で利用している人もいます。

そして、ネガティブな感情を投稿する流れで他人の個人情報を投稿してしまう場合があるのが現状です。

「会社の愚痴,噂,自慢ならsogno」に投稿された内容

引用:「会社の愚痴,噂,自慢ならsogno」に投稿された内容

上記で紹介している画像のように、サイトによっては個人情報になり得る情報が投稿された場合には「***」などの伏字に変換される対策を行っていることもありますが、フルネームの本名が投稿された場合で、そのうち1文字がひらがなになっていた時(例えば、「山田太郎」を「山田た郎」と表記した時)などは伏字にならず投稿されてしまうなど完全な対策が施されているとは言えない状況です。

SNS

X(旧:Twitter)やInstagram、FacebookといったSNSも個人情報を投稿されがちな場所です。「多くのユーザーが利用している(拡散されやすい)こと」「手軽に投稿できること」「ひとりごとのように何も考えずに(投稿前に一度内容を確認せず)投稿しがちであること」などが要因であると考えられます。

また、SNSの中でもX(旧:Twitter)はRP(リポスト)をつかったシェアがしやすい点も注意したいところ。公開アカウントでの投稿はフォロワー以外の人でも閲覧可能であるため、自分の個人情報が見ず知らずの人にまで簡単に拡散されてしまいます。

余談にはなりますが、SNSは他人に自分の個人情報を投稿されてしまうだけではなく、自分で自分の個人情報になり得る情報を投稿してしまうといったミスも多発しています。リアルタイムに投稿した自撮り写真から現在地が特定されてしまったり、何気なく自宅の窓から撮影した景色から自宅がばれてしまったりする場合もあるため、SNSに写真を投稿する場合は十分に注意しましょう。

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ブログ

SNSの普及に伴い、利用者が落ち着いてきたように見えるブログですが、自分の伝えたいことを自由な文字数で語れる場として、「Amebaブログ(アメブロ)」「はてなブログ」などは現在でも多くのユーザーに利用されています。最近では、noteによって情報発信をしている方も増えている印象です。

インターネット掲示板やSNSに比べると投稿の手軽さは落ちますが、そのぶん大きな悪意や敵意を持って個人情報の晒しを行うユーザーもいます。また、ブログには外部のユーザーが投稿できるコメント欄が設置されている事も多く、このコメント欄を使ってブログ管理人の個人情報を晒そうとする悪質ユーザーもいます。

個人情報の晒しにあっているか確かめたい!サイトを探す方法

個人情報の晒しにあっているか確かめたい!サイトを探す方法

個人情報が晒されてしまった場合には、できるだけ早い対処が必要です。しかし、「晒されている」ということに気づかなければ、当然対処も出来ません。

ここでは、個人情報がインターネットのサイトに晒されてしまった場合にも可能な限り早く気付くことができる体制を整える方法について解説します。

定期的にエゴサーチを行う

個人情報の晒しにあっているか確かめる方法としては、エゴサーチが有効です。「エゴサーチ」とは「自己」に関わるワードを検索する行為のことで、たとえば自分の本名や住所などが対象となります。

エゴサーチを行って個人情報が掲載されているサイトを探すには、Googleなどの検索エンジンでの検索がメジャーな方法です。その他、情報の更新が早いX(旧:Twitter)やInstagramでのエゴサーチをまめに行うことも有効です。

エゴサーチについてはこちらの記事に詳しく記載していますので、ぜひ参考にしてみてください。

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監視を依頼する

芸能人や著名人に多いのですが、確認しておきたい場所や精査しなくてはならない情報が多いため「エゴサーチ」自体に時間がかかってしまう人もいます。また、プライベートや仕事が忙しく、自分で自分の個人情報をサーチすることが難しいという方も当然います。

そういった場合には、監視用のツールを導入して時間を短縮したり、信頼のできる誹謗中傷対策業者を探して監視を丸投げしてしまったりするという方法もあります。

他人の個人情報をサイトに晒すとどんな罪になる?

他人の個人情報をサイトに晒すとどんな罪になる?

晒されてしまったら危険だ、と言われる「個人情報」。個人情報をインターネットのサイトに晒す行為は、法律の観点から考えるとどのような罪になるのでしょうか?

ここでは、「他人の個人情報を晒す」ことがどのような違法行為に当てはまるのか解説します。

プライバシー権の侵害

個人情報晒しの問題とともによく聞くのが「プライバシー」という言葉です。

プライバシーは明確に定義されているわけではなく、時代によってその意味するところも変容してきていますが、現在では広く個人情報なども含めた人の個人的な情報を対象にするものと考えられています。

法律上で「プライバシー権」が明文化されている訳ではないものの、この権利については日本国憲法第十三条で保障されている権利です。

【日本国憲法 第十三条】

すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。

引用:電子政府の総合窓口(e-Gov)日本国憲法 第十三条

プライバシー権侵害が成立するかどうかは、プライバシーの対象足り得る情報であることを前提に、それを公開されない利益と公開することによる利益のどちらが上回るかという観点から検討されることになります。

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名誉毀損

「名誉毀損罪」は刑事罰であり、「他人のプライバシー権を侵害しただけ」つまり「インターネット上に他人の個人情報をただ書き込んだだけ」で成立するものではありません。

【名誉毀損罪】

第二百三十条 公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損した者は、その事実の有無にかかわらず、三年以下の懲役若しくは禁錮又は五十万円以下の罰金に処する。

2 死者の名誉を毀損した者は、虚偽の事実を摘示することによってした場合でなければ、罰しない。

引用:電子政府の総合窓口(e-Gov)刑法 第二百三十条

「名誉毀損罪」が成立するには、「公然と」「事実を摘示し」「人の名誉を毀損した」という3点のポイントが全て揃わなければいけません。

「インターネット上(=多くの人が閲覧できる場所)に他人の個人情報を書き込んだ」という行為は「公然と」「事実を摘示し」の2点にあてはまるため、「この行為によって名誉が毀損された」という事実が証明できれば、個人情報をインターネット上に晒した相手に対して「名誉毀損」での刑事責任を問える可能性があります。

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サイトに投稿された個人情報を削除したい場合

サイトに投稿された個人情報を削除したい場合

掲示板やSNSなどに勝手に掲載されてしまった個人情報を削除したい場合は、まず基本的にその掲示板やSNSが定めている利用規約・削除ルールに則った方法で削除申請を行う必要があります。

削除申請を行う前に個人情報が晒されているサイトの規約をしっかり読み込むことが必要ですが、多くのサイト(インターネット掲示板やブログ、SNSなど)は「法律に違反している内容が書き込まれている」という事実を証明できれば、書き込みを削除してもらえる可能性があります。

基本的に投稿削除に関する一連の申請は被害者本人が行うことが前提とされています。しかし、削除申請を行う過程では法律の知識が必要になってくる場面も多く、法律にあまり詳しくない被害者が申請してもなかなか削除に至らないことがあります。少しでも削除できる確率を上げたい場合は代理の弁護士に申請してもらうのが良いでしょう。

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サイトに個人情報を晒した人に法的責任を追及したい場合

サイトに個人情報を晒した人に法的責任を追及したい場合

削除だけではなく、書き込みを行った犯人を特定し法的責任を追及する場合、(相手が匿名なら)まずはプロバイダ責任制限法に基づき発信者情報開示請求を行って相手の特定を試み、特定ができたら民事または刑事訴訟(またはそのどちらも)を行っていく流れになります。

ただし、個人情報晒しの中でも事件性の強い案件の場合(例えば、住所等の個人情報が晒された上に犯罪予告をされている場合や、リベンジポルノに該当する場合など)は、警察に相談することも検討しましょう。

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まとめ|個人情報がサイトに晒されるとトラブルに巻き込まれる可能性が!速やかに対処しよう

個人情報がサイトに晒されるとトラブルに巻き込まれる可能性が!速やかに対処しよう

個人情報がインターネットのサイトに晒されると、様々なトラブルの危険があります。いちどインターネットに公開された情報は簡単に複製可能であるため、瞬く間に拡散されてしまうことも忘れてはいけません。

自分の個人情報が晒されていないかどうか確認するために、定期的にエゴサーチを行ったり誹謗中傷対策業者による監視を導入したりするのも良いでしょう。そして、もしも自分の個人情報が晒されていた場合は、迅速に対処を行いましょう。

削除申請だけの場合も、訴訟を行う場合も、まずは弁護士に相談してみる事をおすすめします。法律のプロの観点で書き込まれた内容が違法であるかどうかを判断してもらえるだけではなく、弁護士はサイトへの削除申請や訴訟のための書類作成なども代理で行うことが可能だという点も覚えておきましょう。

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監修者
法律事務所アルシエン 共同代表パートナー

清水 陽平

清水陽平弁護士
2007年弁護士登録(60期)。2010年11月法律事務所アルシエンを開設。ネット中傷の削除、投稿者の特定、炎上対応などインターネット分野の法律問題に取り組んでいる。総務省の「発信者情報開示の在り方に関する研究会」(2020年)、「誹謗中傷等の違法・有害情報への対策に関するワーキンググループ」(2022年~)の構成員となった。主要著書として、「サイト別ネット中傷・炎上対応マニュアル第4版(弘文堂)」などがあり、マンガ「しょせん他人事ですから ~とある弁護士の本音の仕事~」の法律監修を務める。