「せっかく内定を出したのに、辞退されてしまった」。採用担当者なら、一度は経験したことがあるはずです。
直近の調査データによると、新卒採用における内定辞退率は60%を超える水準で推移しています。10人に内定を出しても、入社に至るのは4人前後という計算です。しかも最近は、OpenWorkや転職会議といった口コミサイトの影響が年々大きくなっており、「選考はうまくいったのに、なぜか辞退される」というケースが増えています。
この記事では、最新のデータに基づく内定辞退の実態と理由の分析から、口コミ時代に求められる採用戦略、そして今日から実践できる具体的な防止策まで、「守り」と「攻め」の両面からお伝えします。採用活動の改善に向けて、何か一つでもヒントを持ち帰っていただければ嬉しいです。
- 選考のスピードと透明性を高める
応募から内定までの期間を短縮し、次のステップを明確にすることで、候補者の志望度低下を防ぎます。 - 候補者ごとの個別フォローを徹底する
画一的な対応ではなく、一人ひとりの不安や疑問に寄り添ったコミュニケーションを行い、入社への安心感を醸成します。 - ポジティブな情報発信で口コミ対策を行う
ネガティブな口コミに過剰反応せず、自社サイトやSNSで職場のリアルな魅力を発信し、企業の評判を「育てる」ことに注力します。

内定辞退率は60%超が常態化。辞退理由の約半数は「他社内定」ですが、その裏には口コミへの不安が潜んでいます。データで現状を把握し、対策の優先順位を明確にしましょう。
内定辞退率の現状|最新データで見る新卒採用の実態
まずは、内定辞退がどの程度の規模で起きているのか、最新データで確認していきましょう。
直近の内定辞退率と推移データ
マイナビキャリアリサーチLabの調査によると、2026年卒の新卒採用において、内定辞退率が「5割以上」と回答した企業は全体の41.5%にのぼります。この数字は2019年卒時点の約21.1%と比較すると、およそ2倍に膨れ上がっています。
また、2025年卒では9月1日時点で内定辞退率が66.9%に到達しており、ここ数年は60〜65%の高水準を維持し続けています。
2026年卒の内定辞退率を時系列で見ると、2月時点で21.1%、3月時点で31.3%、4月時点で39.7%(前年比+5.3ポイント)と、時間が経つほど辞退率が上昇していく傾向がはっきり表れています。つまり、内定を出した後の「時間」が、そのまま辞退リスクの増大につながるということです。
企業規模別に見る辞退率の違い
内定辞退の影響は、企業規模によっても大きく異なります。以下は2025年卒における企業規模別の辞退状況です。
| 企業規模 | 平均辞退人数 | 「予定より多かった」と回答した割合 |
|---|---|---|
| 大手企業(5,000人以上) | 91.4人 | 53.5% |
| 大手企業(1,000〜5,000人) | 42.2人 | 50.5% |
| 中堅企業(300〜999人) | 12.9人 | 44.1% |
| 中小企業(300人未満) | 3.6人 | 36.3% |
大手企業は採用人数が多い分、辞退の絶対数も大きくなっています。一方で注目すべきは、大手の半数以上が「予定より辞退が多かった」と感じている点です。知名度のある企業でも安心できない状況にあることがわかります。
中小企業は辞退人数こそ少ないものの、そもそも採用枠が限られているため、1人の辞退が事業に与えるインパクトは大手以上に大きいのが実情です。
内定辞退の理由ランキング|求職者の本音と建前を徹底分析
内定辞退を防ぐには、まず「なぜ辞退されるのか」を正確に理解する必要があります。最新の調査データから辞退理由を掘り下げていきましょう。
辞退理由の上位は「他社決定」「職種・勤務地のミスマッチ」「給与条件」
マイナビの2026年卒向け調査では、内定辞退理由のランキングは以下のとおりです。
| 順位 | 辞退理由 | 割合 |
|---|---|---|
| 1位 | より志望度の高い企業から内定が出た | 49.8% |
| 2位 | 希望する職種と異なった | 17.7% |
| 3位 | 希望する勤務地と異なった | 15.1% |
| 4位 | 企業の業種が希望と合わなかった | 12.1% |
| 5位 | 給与条件が希望に合わなかった | 11.4% |
約半数が「他に志望度の高い企業があった」と回答しています。複数の企業から内定をもらった上で比較検討し、最終的に1社を選ぶ。今の就活生にとってはごく当たり前の行動です。
「本音」と「建前」の辞退理由にはギャップがある
ただし、このランキングだけを額面どおりに受け取ると、本質を見誤る可能性があります。
「他社に決めました」という辞退理由は、実は「建前」として使われやすい表現です。候補者は円満に辞退したいと考えるため、角が立たない理由を伝える傾向があります。本音の部分には、「面接官の態度が気になった」「口コミサイトでネガティブな情報を見てしまった」「社内の雰囲気に違和感を覚えた」といった理由が隠れていることも少なくありません。
エン・ジャパンの調査によると、社員クチコミで不安になった内容について企業に質問した人はわずか15%で、85%は不安を抱えたまま誰にも聞けずにいます。つまり、企業側に伝えられない「見えない辞退理由」が存在しているわけです。
保護者の反対「親ブロック」が引き起こす内定辞退
近年、見逃せないのが「親ブロック」と呼ばれる現象です。内定者の保護者が企業名で検索した際にネガティブな口コミを見つけ、入社に反対するケースが増えています。
私がブランドセキュリティ部門で対応してきた案件の中にも、「企業名と評判のキーワードで検索するとネガティブ情報が上位表示されてしまい、採用に支障が出ている」というご相談は珍しくありませんでした。求職者本人だけでなく、その家族も企業の評判を検索で確認する時代。親ブロックへの対策として、保護者向けの情報提供やいわゆる「オヤカク(親への入社確認)」を実施する企業も増えてきています。

アンケートに現れる辞退理由は氷山の一角。水面下には面接官への不満や口コミへの不安が潜んでいます。85%が企業に伝えられずにいるという事実が、見えない辞退対策の重要性を示しています。
口コミサイトが内定辞退に与える影響|数字で見る企業評判の重要性
ここからは、口コミサイトと内定辞退の関係をデータで見ていきましょう。想像以上に大きな影響力があることがわかるはずです。
67%が口コミの影響で応募・内定辞退を経験している
エン・ジャパンが「エン転職」ユーザー4,513名を対象に実施した調査(2024年)では、転職活動中に社員クチコミを閲覧する人のうち、67%が「口コミの影響で応募や選考・内定を辞退したことがある」と回答しています。
辞退につながった口コミの内容は次のとおりです。
- 給与・賞与への不満(48%)
- 人手不足・退職者が多い(47%)
- 従業員の士気が低い・人間関係が悪い(47%)
年代別に見ると、20代は「残業・休日出勤の多さ」(56%)、30代は「給与・賞与の不満」(52%)、40代以上は「従業員の士気の低さ・人間関係の悪さ」(52%)がそれぞれ最も多い結果でした。年齢によって気にするポイントが異なるという点も、対策を考える上で重要なヒントになります。
OpenWork・転職会議など主要口コミサイトの影響力
現在、求職者が企業情報を確認する際に利用する口コミサイトの代表格は、OpenWork(旧Vorkers)と転職会議です。OpenWorkには累計1,600万件以上の社員クチコミが投稿されており、毎日数百件単位で新しい口コミが追加されています。
注目すべきデータとして、OpenWorkの口コミ評価が高い企業は、低い企業と比べて求人への応募率が約2.2倍になるという調査結果があります。口コミは「辞退を招く」だけでなく、「応募を増やす」力も持っているということです。
参考: クチコミで応募率が2.2倍に!国内No.1社員クチコミサイトOpenWorkに「採用での社員クチコミ活用術」を聞いてみた
もう一つ大切なのは、口コミサイトの構造的な特徴を理解しておくことです。一般的に、現在満足して働いている社員よりも、不満を抱えて退職した社員のほうが口コミを投稿しやすい傾向があります。そのため、口コミサイトの情報はネガティブに偏りやすいという前提があることは覚えておいてください。
内定期間中の口コミチェックが辞退を招くメカニズム
エン・ジャパンの同調査では、91%の求職者が応募前に口コミを確認しているというデータがあります。しかし、口コミの影響は応募前だけにとどまりません。
内定を承諾した後も、入社日までの期間に改めて口コミサイトを閲覧する人は少なくありません。内定から入社まで数ヶ月の空白期間がある場合、不安な気持ちが膨らみやすくなります。そこでネガティブな口コミに触れてしまうと、「本当にこの会社で大丈夫だろうか」という疑念が生まれ、家族に相談した際に反対される、友人の意見で気持ちが揺らぐ、という流れで辞退に至ることがあります。
これが、いわゆる「内定ブルー」の一つのパターンです。内定期間中のフォローが手薄な企業ほど、このリスクにさらされやすくなります。
内定辞退を防ぐ方法|選考段階からできる7つの施策
ここからは、内定辞退を防ぐための具体策を7つご紹介します。内定後のフォローだけでなく、選考段階からできることを含めて整理しました。
選考プロセスのスピードと透明性を高める
選考に時間がかかればかかるほど、候補者の入社意欲は下がります。書類選考の結果連絡に1週間以上かかる、面接の日程調整がなかなか進まないといった状態は、それだけで「自分は大切にされていないのかもしれない」という印象を候補者に与えかねません。
具体的には、応募から内定までのリードタイムを可能な限り短縮することが基本です。また、選考フロー全体を事前に候補者へ明示し、「次のステップはいつ、何をするか」を常にクリアにしておくことも重要です。
面接官の対応品質を統一する
最近、就活生の間で「面接官ガチャ」という言葉が使われるようになりました。面接官によって態度や質問の質にバラつきがあり、当たり外れがあるという意味です。
参考: 「面接官ガチャ」を防ぐには? 「キャンプ」に「サウナ」…企業で広がるユニークな選考方法
企業の第一印象は面接で決まります。面接官がぶっきらぼうだった、一方的に質問されるだけだった、圧迫面接のような雰囲気だった。こうした体験は、すぐに口コミサイトやSNSに書き込まれるリスクがあります。
面接官トレーニングの実施、面接シートの標準化、模擬面接によるスキルチェックなどを通じて、誰が面接しても一定水準以上の候補者体験を提供できる体制づくりが必要です。
給与・待遇の情報をオープンに伝える
辞退理由の上位に「給与条件」が入っている以上、待遇面の情報は早い段階でオープンに伝えることが得策です。
内定通知時に給与額や福利厚生の詳細を明示するのはもちろん、可能であれば選考の途中段階で「入社後の待遇イメージ」を伝えておくのも効果的です。情報が不透明なままだと、候補者は口コミサイトの給与情報に頼らざるを得なくなります。自社から正確な情報を先に届けるほうが、ネガティブな口コミに振り回されるリスクを減らせます。
候補者一人ひとりに合わせた個別フォローを行う
内定者フォローで最も大切なのは、「集団」ではなく「個人」として向き合うことです。
候補者が何に不安を感じているかは人それぞれです。仕事内容が気になる人もいれば、人間関係を心配している人もいます。画一的なフォローではなく、一人ひとりの状況に合わせたコミュニケーションを心がけてみてください。
たとえばエンジニア志望の内定者であれば、配属予定チームの技術スタックや開発環境の情報を共有する。営業職志望であれば、入社後の研修プログラムの具体的な内容を伝える。こうした個別対応の積み重ねが、入社への安心感につながります。
社員との交流機会を設けて社風を体感してもらう
エン・ジャパンの調査で「社風が合わないと感じた」ことが辞退理由の上位に入っていることを考えると、入社前に社風を実際に体感してもらう機会をつくることは非常に有効です。
マイナビの調査でも、企業が「最も効果的だった辞退対策」として挙げた施策の1位は「内定者懇親会(食事会等)」で59.6%でした。次いで「社員との座談会」(23.8%)、「社内見学・工場見学」(21.4%)が続いています。
参考: 内定(内々定)辞退率の動向-辞退の理由と企業の辞退対策-
百聞は一見にしかず。口コミサイトで読んだ情報よりも、実際に職場の空気を感じたり、先輩社員と直接話したりする体験のほうが、はるかに説得力があります。
保護者向けの情報提供で「親ブロック」を未然に防ぐ
先ほど触れた「親ブロック」への対策として、内定者の保護者に向けた情報提供も検討してみてください。
具体的には、会社案内や採用パンフレットの送付、保護者向けの簡易的な企業説明資料の用意、場合によっては「オヤカク」として保護者へ電話連絡を行うケースもあります。保護者が企業名で検索した際にネガティブな口コミに出会ったとしても、正確な情報が手元にあれば、不安を和らげることができます。
内定後の定期的なコミュニケーションで入社意欲を維持する
内定を出した後、入社日まで何の連絡もしない。これは辞退リスクを自ら高めてしまう行為です。
学生が望む内定者フォローの頻度は「月に1回程度」が42.8%で最多というデータがあります。頻度が多すぎると負担に感じる人もいるため、ちょうどいい距離感を保つことが大切です。
定期的なメールやLINEでの連絡、社内報の共有、内定者同士が交流できるオンラインコミュニティの運営など、候補者が「この会社は自分のことを気にかけてくれている」と感じられるコミュニケーション設計を意識してみてください。
採用CX(候補者体験)の設計が内定辞退率を左右する
ここまで個別の施策を紹介してきましたが、これらを統合する考え方として「採用CX」というフレームワークをご紹介します。
採用CXとは?「選ぶ側」から「選ばれる側」への転換
採用CX(Candidate Experience)とは、求人情報の閲覧から応募、選考、面接、内定通知、入社に至るまで、候補者が企業と接するすべてのタッチポイントで得る体験の総称です。
以前は「企業が候補者を選ぶ」のが当たり前でした。しかし少子化と売り手市場の定着により、今は「候補者が企業を選ぶ」時代です。この前提に立てば、採用プロセス全体を候補者目線で設計し直す必要があることが見えてきます。
パーソルビジネスプロセスデザインの解説記事では、採用CXが注目される背景として「労働人口減少による競争激化」「人材流動化」「情報透明化」の3つを挙げています。
採用CXが良い企業は口コミでもポジティブに語られる
採用CXの面白いところは、不採用になった候補者にも影響が及ぶ点です。
選考でていねいな対応を受けた候補者は、たとえ結果が不採用であっても、「あの会社の選考はよかった」とポジティブに語ってくれる可能性があります。それが口コミサイトやSNSで広がれば、次の採用活動にプラスの効果をもたらします。
逆に、選考体験が悪ければ、ネガティブな口コミの温床になります。これはブランドセキュリティの観点から見ても非常に重要なポイントです。選考プロセスそのものが、企業の評判を形成する「コンテンツ」の一つになっているわけです。
自社の採用CXを改善する3つのステップ
採用CXの改善は、大がかりな投資がなくても始められます。以下の3ステップで進めてみてください。
ステップ1:現状を把握する
選考辞退者や内定辞退者に匿名のアンケートを実施し、自社の選考プロセスのどこに課題があるかを特定します。Sansanのように候補者専用のSlackチャンネルを設けてリアルタイムにフィードバックを受ける方法もあります。
ステップ2:タッチポイントごとに改善策を設計する
| フェーズ | 改善ポイント |
|---|---|
| 認知・応募 | 求人情報の具体性を高める、応募フォームを簡潔にする |
| 選考 | 結果連絡のスピードを上げる、進捗状況をこまめに共有する |
| 面接 | アイスブレイクを入れる、双方向の対話を意識する |
| 内定通知 | 評価理由を具体的に伝える、入社後のビジョンを共有する |
| 入社前 | 定期フォロー、社員との交流機会の提供 |
ステップ3:PDCAを回す
改善策を実施したら、次のサイクルで再度アンケートを取り、効果を検証します。メルカリでは選考を終えた候補者にアンケートを実施し、そのフィードバックを面接官トレーニングや選考プロセスの改善に継続的に活用しています。
口コミ時代の採用ブランディング|企業評判を「守る」と「育てる」の両立
最後に、口コミ時代の採用ブランディングについてお伝えします。ここは私自身の経験が最も活きる領域です。
ネガティブな口コミに対する正しい向き合い方
口コミサイトにネガティブな書き込みを見つけると、すぐに「削除したい」と考える方は多いかもしれません。もちろん、事実に基づかない誹謗中傷であればサイトの規約に基づいて削除申請は可能です。
ただ、削除だけに注力するのは根本的な解決にはなりません。退職者の正当な意見や感想は削除の対象にならないケースがほとんどですし、削除しても新しい口コミが投稿されれば同じことの繰り返しです。
私がブランドセキュリティ部門にいた頃に学んだのは、「ネガティブ情報と戦う」のではなく、「ポジティブな情報で上書きしていく」という発想です。感情的にならず、自社の改善すべき点として冷静に受け止める。その上で、実際に改善した事実を外に向けて発信していく。この姿勢こそが、長期的に企業の評判を守る力になります。
自社からの情報発信でポジティブなコンテンツを増やす
口コミサイトの情報は、企業側から直接コントロールすることが難しいものです。しかし、自社のオウンドメディアやSNS、採用サイトから発信する情報は、自分たちの手でつくることができます。
以前担当した案件では、企業名で検索した際にネガティブな情報が上位に表示されてしまい、採用活動に支障が出ていた中堅企業がありました。そこで自社サイトのコンテンツ充実、プレスリリースの定期配信、社員インタビュー記事の公開といった施策を地道に積み重ね、検索結果を改善したケースがあります。
この「ブランドSEO」という考え方は、口コミ対策にも直接応用できます。企業名で検索した際に、採用サイト、社員インタビュー、プレスリリース、SNSアカウントなど、自社が発信した情報が上位に並ぶ状態をつくること。それだけで、求職者や保護者が口コミだけに頼って判断するリスクを大幅に減らせます。
在職社員を巻き込んだ「インナーブランディング」の重要性
口コミ対策の最も根本的な解決策は、実は社内にあります。在職社員の満足度が高ければ、自然とポジティブな口コミが増えていくからです。
社員が自社の魅力を自分の言葉で語れる状態をつくること。これが「インナーブランディング」の考え方です。社内の働く環境を整え、社員のエンゲージメントを高める取り組みは、結果的に採用ブランディングにも直結します。
エン・ジャパンの調査では、「応募意欲が高まる口コミ」の上位に「給与への満足度が高い」(62%)、「社員の定着率が高い」(60%)、「雰囲気・人間関係が良い」(56%)が挙がっていました。口コミで語られる内容は、そのまま企業の「実態」の反映です。口コミを変えたければ、まず実態を変える。遠回りに見えて、これが最も確実な方法です。
よくある質問(FAQ)
Q: 内定辞退率の平均はどのくらいですか?
新卒採用では60〜65%が直近の平均値です。2025年卒では9月時点で66.9%に達しています。中途採用の場合は2022年の調査で7.9%と、新卒に比べて低い水準です。ただし企業規模や業界によって差があるため、自社の数値と比較して対策の優先度を判断することが大切です。
Q: 内定辞退の連絡が来たとき、企業はどう対応すべきですか?
まずは候補者の判断を尊重し、感謝の気持ちを伝えてください。その上で、可能であれば辞退理由を丁寧にヒアリングしましょう。ただし引き留めが強引になると、口コミサイトに書かれるリスクがあります。辞退の対応こそ企業の姿勢が試される場面です。集めたフィードバックは、次の採用改善に活かすデータとして蓄積してください。
Q: 口コミサイトにネガティブな投稿があった場合、どう対処すればいいですか?
事実に基づかない誹謗中傷については、各サイトの規約に沿って削除申請が可能です。しかし、退職者の正当な感想は削除対象にならないことが多いため、削除だけに頼るのは得策ではありません。自社サイトやSNSでポジティブな情報を積極的に発信し、検索結果全体のバランスを改善するアプローチが、長期的には最も効果的です。
Q: 中小企業でもできる内定辞退防止策はありますか?
中小企業の強みは「距離の近さ」です。経営者と直接話せる機会をつくる、入社後のキャリアパスを具体的に描いて提示する、配属先の先輩と入社前から交流させるなど、大手にはできないきめ細かい対応が差別化ポイントになります。社員が少ない分、一人ひとりの声を丁寧に発信しやすい環境でもあるので、採用サイトやSNSでの情報発信も積極的に取り組んでみてください。
Q: 内定者フォローはいつから始めるのが理想的ですか?
内定通知直後からが理想です。最初の1週間以内に歓迎の連絡を入れ、その後は月1回程度の定期的な接点を保つのが目安です。フォロー頻度については「月1回程度」を望む学生が42.8%と最多なので、過度な連絡にならない範囲で継続してください。内定から入社までの期間が長いほど辞退リスクは高まるため、空白期間をつくらないことが鍵になります。
Q: 「オヤカク」(保護者への確認)は必要ですか?
保護者の反対がきっかけで辞退する「親ブロック」は実際に増えています。対策として、会社案内パンフレットの送付や保護者向けの簡易説明資料の用意は有効です。保護者がネガティブな口コミを目にして不安を感じるケースも多いため、「正しい情報を先に届ける」という意識で取り組んでみてください。
まとめ
内定辞退率60%超という現実は、「辞退は起こるもの」という前提で採用戦略を組み立てる必要があることを示しています。完全になくすことは難しくても、辞退の「原因」を正確に把握し、一つずつ手を打っていけば、確実に改善できるものです。
この記事でお伝えした内容のポイントを振り返ります。
- 内定辞退率は60〜65%の高水準で推移しており、企業規模を問わず深刻な課題になっている
- 辞退理由の「建前」と「本音」にはギャップがあり、口コミの影響が大きく作用している
- 67%が口コミの影響で応募・選考・内定を辞退した経験がある
- 選考段階からの候補者体験(採用CX)の設計と、口コミを意識した情報発信の両方が不可欠
- 口コミを「消す」のではなく、ポジティブな情報を「育てる」発想への転換が重要
まずは自社名で検索してみて、候補者や保護者がどんな情報に触れているかを確認するところから始めてみてください。そこが、口コミ時代の採用戦略を見直す最初の一歩になるはずです。
エルプランニングでは、企業のWEBブランディングや口コミ対策、採用サイトの改善まで、「守り」と「攻め」の両面から企業のブランド価値向上をサポートしています。内定辞退や企業評判でお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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