誹謗中傷・風評対策

悪質なネットの書き込みを削除したい!確認すべきポイントは?

悪質なネットの書き込みを削除したい!確認すべきポイントは?

個人・企業に関わらずインターネット上にネガティブな書き込みをされてしまう場合があります。些細な愚痴程度なら仕方ないとスルーできる場合もありますが、個人や企業の信頼を貶めるような内容の書き込みであったり、プライバシーを侵害するような書き込みを放置してしまったりすると大きな被害に繋がる事もあります。

本記事では、何故インターネット上に投稿された悪質な書き込みの対策が必要なのか、という理由を押さえつつ、書き込まれた悪質な投稿の削除を検討する際に役立つ、「削除できる可能性があるかどうかのポイント」などを解説します。

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ネットの「悪質な書き込み」とは?なぜ対策が必要なの?

ネットの「悪質な書き込み」とは?なぜ対策が必要なの?

インターネット上に投稿される「悪質な書き込み」とはどのようなものが考えられるでしょうか?また、なぜそのような書き込みに対して対策が必要なのでしょうか?

本稿では、「個人」「企業」それぞれの場合において、「されてしまいやすい『悪質な書き込み』の例」と「その書き込みによって受ける影響の具体例」を挙げていきます。

個人の場合

インターネット上での誹謗中傷問題で個人が巻き込まれやすいのが「個人情報の流出」です。本名や生年月日、年齢、住所、電話番号だけではなく、学校や職場などの所属先が何者かによって特定されてしまい、故意にインターネット掲示板やSNS上で晒されてしまう場合が考えられます。さらに深刻になると、家族の個人情報まで書き込まれてしまうケースもあります。

また、離婚した元配偶者や別れた元交際相手によって、復讐目的で私的な性的画像や動画を流されてしまう「リベンジポルノ」も悪質なネットの書き込みのひとつと言えます。リベンジポルノの被害相談は2019年の統計で1479件。これは前年比9.8%増となっており、統計結果の残っている2015年以降で過去最多の数字となっています。

スマホ所持率の低年齢化やSNSの普及などの影響により、リベンジポルノの被害年齢は19歳以下の割合が増加傾向にあるという結果が出ています。2019年に摘発された261件の事件のうち、インターネット上に画像や動画が公開されてしまった事件は31件あり、掲載場所は現在でも多くのユーザー数を誇るTwitterが最多という統計結果も出ています。

参考:日本経済新聞 リベンジポルノ相談、最多の1400件 19歳以下の割合増

ネットの悪質な書き込みが個人に与える影響とは

このようなインターネット上に投稿された誹謗中傷や個人情報を放置してしまった場合、一例として以下のような悪い影響が出てしまう事が考えられます。

  • 虚偽の情報がインターネット上で本当の事のように扱われ、多数の人から心無いバッシングを受ける
  • 本名や住所、職場などの情報から、待ち伏せや悪戯・脅迫などのストーカー被害といった心理的・身体的な被害に繋がる
  • 個人に対する誹謗中傷投稿によって、就職や結婚などのライフステージに影響が出る

インターネット上の風評書き込みによって個人に与える影響を以下でもう少し詳しく説明します。

虚偽の情報がインターネット上で本当の事のように扱われ、多数の人から心無いバッシングを受ける

虚偽の情報やフィクションの出来事がインターネット上で「事実」として扱われ、当該人物が主にTwitterやInstagramをはじめとしたSNSで不特定多数の人物から激しいバッシングを受けるという事態が増えています。もちろん、当該人物が本当に事件を起こした事が原因でそういった事態になる事もあります。

しかし、インターネット上でのバッシングは、SNSなどの本人のアカウントへのリプライやコメントに匿名のアカウントからされる場合も多い上に、書き込む方は「自分は正しい事をしている」「匿名だから何を言っても大丈夫(自分だとバレない)」「他の人もみんな言っているから大丈夫」などといった心理も働きやすく、言葉が攻撃的になりがちです。

本名や住所、職場などの情報から、待ち伏せや悪戯などのストーカー被害に繋がるといった心理的・身体的な被害に繋がる

インターネット上にある情報を組み合わせる事によって、相手の本名や住所、職場などを特定し、バッシング目的でインターネット掲示板やSNSなどに公開する人もいます。また、批判する事が目的ではなくても、芸能人や有名人の目撃情報をインターネット上で共有し、私生活を見張るようなファンも一定数存在します。

こういった個人情報をインターネット上にずっと残しておくことによって、より多くの人物に大事な情報が知れ渡ってしまう事態に陥る事も予想されますし、行き過ぎた行動をする人物によって心理的・身体的な被害に繋がる場合もありますので、もしもインターネット上に個人情報が投稿されてしまった場合は早急な対応が必要です。

参考:ネット普及で怖さホラー級…芸能人ストーカー被害の実態! 掲示板に目撃情報投稿、「友人と同性愛中」の誹謗中傷…

個人に対する誹謗中傷投稿によって、就職や結婚などのライフステージに影響が出る

就活や転職の際、多くの人がインターネットで企業の名前や評判を検索するのと同じように、企業の担当者が就職希望者の事をインターネットで検索する場合があります。また、恋活や婚活などで出会った気になる人の名前をインターネットで検索する、などという話も最近では珍しくはなくなってきています。

参考:ウーマンエキサイト “不倫”の発覚も!? 男女300人に聞いた「好きな人の名前」をネット検索した経験は?

このような場合に、本人に対する誹謗中傷や虚偽の情報がインターネット上に残っていると、例えそれが真実でなかった場合でも相手からの信頼を失ってしまったり、疑われてしまったりする可能性が出てきてしまいます。

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企業の場合

企業においては、企業そのものや提供するサービス、商品、ブランドなどに纏わる虚偽の情報や誇張表現を用いた情報などが挙げられます。

個人がスマホを使い、いつでも自由にインターネットを利用できるようになった現代では、多くの人がニュースだけではなく企業の情報や気になった商品の情報などもインターネットで検索をし、調べます。

調べ方によっては昔の情報から最新の情報までをくまなく探す事が可能となるのがインターネットの利点。逆を言えば、過去に起こった企業関連の悪いニュースや、遠い昔に書き込まれてしまった商品の欠陥情報なども、インターネットで検索を行えば簡単に検索結果へ表示されてしまうという事です。

ネットの悪質な書き込みが企業に与える影響とは

では、インターネットに書き込まれた企業に対する誹謗中傷を放っておいた場合は、どのような影響があると考えられるでしょうか。大まかに分類すると、以下のような点でリスクを負うと考えられます。

  • 会社のブランドイメージの失墜に繋がる
  • 商品や店舗の売上損失に繋がる
  • 既存社員の士気低下に繋がったり、就職希望者の減少や採用の辞退が増えたりしてしまう

インターネットへの書き込みが企業に与える影響について、もう少し詳しく説明していきます。

会社のブランドイメージの失墜に繋がる

SNSが普及する以前は、一般顧客と企業のやり取りは公式サイトのお客様相談窓口や店頭で直接される場合が多くありました。しかし、個人でTwitterなどのSNSアカウントを持っている人が多くいる現代では、そういった一般人の企業に対する不満や疑問がSNSに投稿されてしまう事が増えています。

「洋服屋さんで体型について失礼な事を言われた」「コンビニに賞味期限切れの商品が置いてあった」「飲食店なのに店内が汚れていた」などといった店側のミスが、お客様相談窓口(メールフォーム)といったクローズドな場所ではなく、不特定多数の人が閲覧可能なSNSに書き込まれてしまうのは、企業にとっては痛手になり得ます。

そういった「小さな不満」を投稿する人は、必ずしも企業を貶めようとして投稿する人ばかりではありませんが、中にはそういった顧客の告発(ちいさな愚痴も含む)が多くの人にリツイートされる事によって大炎上に繋がる場合もあります。

商品や店舗の売上損失に繋がる

先ほどのブランドイメージの失墜にも繋がる項目ですが、ネットでの悪評が商品の売上に関わってくる場合もあります。

家にいるだけで商品を購入する事ができる通販は以前から広く普及していましたが、新型コロナウィルス感染症が広まり外出自粛の風潮が広まった影響も相まって普段通販を利用しなかった(抵抗があった)人達からの需要も高まりました。

通販サイトなどの口コミに自社の商品に対してどのような事が書かれているか把握している企業はそこまで多くはないかもしれません。しかし、実際に商品を手に取って選ぶ事ができない通販では、メーカーや企業が載せている商品説明の他に、商品を購入したユーザーが書き込んだ口コミが重視されます。

通販サイトなどにユーザーが書き込む口コミは、ユーザーが実体験に基づいた感想を書き込む事を前提としていますが、企業の信用を落とすためにわざと虚偽の内容を書き込んだりする人もいます。

商品の口コミだけで購入をするかどうかを決める人は少なくても、どの商品を買うか悩んだ場合、悪い口コミの多い商品の購入を見送るという人は多くいます。特に、「食品」「日用品」「コスメ・美容」の通販利用が増えたというデータもあるため、これらの商品を扱う企業やメーカーはとくに注意が必要だと言えます。

参考:コロナの影響で約7割がネット上での商品購入が増加。Instagramきっかけで購入は4割

既存社員の士気低下に繋がったり、就職希望者の減少や採用の辞退が増えたりしてしまう

こちらは、インターネット掲示板や就職・転職支援サイトの口コミなどの投稿が当てはまります。求職者が企業の採用情報を受ける際、多くの人は就職・転職支援サイトの口コミをはじめとしたインターネット上の情報を確認します。

その際に、「残業代が払われない、毎日サービス残業」「有給休暇が取れない」など企業に纏わるネガティブな書き込みがあった場合、求職者はその企業の採用を辞退してしまう場合があります。口コミを全て信じるという事ではなくても、そういう恐れのある会社はできるだけ避けたいと考えるためです。

また、インターネット上には会社の愚痴を投稿するための掲示板サイトなども存在しており、そういった場所に投稿される愚痴を見た既存社員が「本当にこの会社に勤め続けていて良いのか?」と考えてしまう事もあります。さらには、掲示板に書き込まれている愚痴に便乗して、さらに別の社員が新たな愚痴を書き込むなど「割れ窓理論」のような事態を呼ぶ事も考えられます。

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削除できる可能性があるのはどのような書き込み?

削除できる可能性があるのはどのような書き込み?

インターネット上に投稿された悪質な書き込みの中で、削除が可能となる投稿はどんなものなのでしょうか?削除できる可能性のある投稿かどうかを見極めるポイントを紹介します。

個々のサイトに設置された「利用規約」に違反している

インターネットのサイトには、基本的にそのサイトを利用するにあたってのルールでもある利用規約などが存在します。「こういった投稿は削除します」という明確な記述がある場合もありますし、削除申請の方法を細かく記載しているサイトもあります。

もしもインターネットに悪質な書き込みをされてしまった場合は、まずそのサイトの利用規約や個別ルール、削除方法などを確認しましょう。さらに、削除申請のために法的な手続きが必要だった場合は、そのルールに則った資料を作成した上で削除申請を行いましょう。

名誉権を侵害している

インターネット上の悪質な書き込みは、「名誉権侵害」に当てはまるものが多くあります。風評が書き込まれた事によって個人または企業の社会的評価が低下した場合に「名誉権侵害」と判断されます。

社会的評価の低下というのは、風評を見た第三者が「この人(または企業など)と関わるのはやめよう」と考えるようなものの事で、具体的な個人名・企業名の記載がない場合(例えば、伏せ字やニックネーム、芸名、通称など)でも第三者が見て「この人(企業)だ」とわかる場合は、この判断は変わりません。

名誉権侵害は不法行為であり、書き込まれた場合が虚偽である事の証明ができた場合などには、書込みの削除ができます。書き込みの内容が真実であった時は違法と判断されない場合もあります。

名誉権侵害は民事上の問題のほかに、書き込みの内容がより悪質であった場合は次に説明するような「名誉毀損罪」「信用毀損罪」など刑事上の問題として扱われることもあります。

「名誉毀損罪」に当てはまる場合

「公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損した者は、その事実の有無にかかわらず、三年以下の懲役若しくは禁錮又は五十万円以下の罰金に処する。」

引用:電子政府の総合窓口(e-Gov)刑法 第二百三十条(https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=140AC0000000045#987

刑法230条には「名誉毀損罪」についての記述があります。名誉毀損罪の「公然と」というのは、「不特定多数の人が知ることのできる場所で」という意味であるため、当然インターネットの掲示板や口コミサイト、SNSなども含まれます。

また、名誉毀損罪には「伝播性の理論」という判例法理があり、TwitterやInstagramの鍵アカウントやDM(ダイレクトメール)など元々は特定少数に向けた言葉であっても、それをスクリーンショットで拡散されてしまった場合、「公然と」に当てはまる可能性がありますので覚えておきましょう。

「事実を摘示し、人の名誉を毀損」というのは、例えば個人の場合は「不倫をしている」「暴力事件を起こした」など、企業であれば「脱税をしている」「(食品に)異物混入している」など具体的な行動が当てはまります。

これらの言葉によって人(または企業)の名誉を貶めている場合、書き込んだ相手を特定する事が出来れば「名誉毀損罪」として刑事罰を与えられる可能性もあります。

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「信用毀損罪」に当てはまる場合

「虚偽の風説を流布し、又は偽計を用いて、人の信用を毀損し、又はその業務を妨害した者は、三年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。」

引用:電子政府の総合窓口(e-Gov)刑法 第二百三十三条(https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=140AC0000000045#1003

「信用毀損罪」に関しては、刑法233条に記載があります。「虚偽の風説を流布」「偽計」とあるため、書き込まれた内容が嘘であることを前提としています。

信用毀損の場合、現実的に信用を失わせたとまでは言えなくとも、その恐れのある状態になった場合は「信用毀損である」と判断されます。

先に説明した「名誉毀損」と似ている、と思った人も多いと思います。ふたつの違いは、「名誉毀損」は個人のプライバシーや社会的な信用を保護しているのに対し、「信用毀損」の方は個人や企業の財産や経済的な信用を保護しているという点にあります。

ネットの書き込みを削除する方法は?

ネットの書き込みを削除する方法は?

インターネット上で誹謗中傷やプライバシー権を侵害する書き込みが行われ、その投稿を削除したい場合、解決方法としては以下の方法が考えられます。

  1. 自分で投稿の削除申請を行う
  2. 弁護士に依頼して、削除申請を代行してもらう
  3. 法務省などの公的機関に相談し、削除を促してもらう
  4. 誹謗中傷対策を行っている業者に依頼し、削除以外の方法で対策を行う

それでは、それぞれの方法について詳しく見ていきましょう。

自分で投稿の削除申請を行う

インターネット上で誹謗中傷を受けたり、プライバシーの侵害を受けた場合、多くの掲示板や口コミサイト・SNSなどでは「被害を受けた本人」からの書き込み削除申請を受け付けています。そのため、削除して欲しい投稿がある場合、まずはじめに試みるのは「自分で投稿の削除申請を行う」なのではないでしょうか。

自分で削除申請を行う場合のメリットは、対策のための料金がかからないこと。さらに、自分が誹謗中傷の投稿に気付いた時点からスピード感を持って対策に移る事が可能である事も利点と言えます。

しかし、インターネット上で行われた投稿の削除申請にあたっては、法的な書類が必要であったり、法律の知識が必要であったりする場合が多くあります。全く知識がない状態で削除申請をしてしまうと、削除したい投稿が本当に法律に違反する内容であってもその根拠がサイトの運営者に上手く伝わらず、削除不可とされてしまう場合もあります。

インターネット利用における法律の知識に自信がない場合は、弁護士など法律の専門家に相談したり、対応の代行を依頼してしまったりする方が良いかもしれません。

弁護士に依頼して、削除申請を代行してもらう

前項で、「多くの掲示板や口コミサイト・SNSなどでは「被害を受けた本人」からの書き込み削除申請を受け付けています。」と説明しましたが、この削除申請は「被害者から依頼された弁護士」も行う事ができます。

費用感がネックになると考える方も多いかもしれませんが、弁護士は法律のプロなので、削除したい書き込みが「どのような根拠があって」「どの法律に違反していると言えるのか」をサイトの運営者にも分かるように説明する事が可能です。また、削除申請にあたって必要な書類に関しても適切に記入してもらえるため、ほぼ全てを丸投げできる安心感もあります。

また、インターネットに投稿された誹謗中傷や個人情報の内容があまりにも悪質で大きな被害を受けてしまい、慰謝料を請求したり、刑事事件として相手に刑罰を与えたりしたい場合、匿名で投稿している人を相手にすると最低でも2回以上の裁判が必要になります。

刑事告訴を行う場合、告訴状の作成が必須になります。告訴状は内容に曖昧な部分があると受理してもらえない可能性が高くなりますので、確実に受理して欲しい場合は予め弁護士に文章作成を依頼しておくのがおすすめです。

さらに、裁判をおこすにあたってのサポートに関してを考えてみても、慎重かつ有利に進めたい場合はとくにインターネット上のトラブルの解決実績が多い弁護士を頼るのが賢明と言えます。

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法務省などの公的機関に相談し、削除を促してもらう

これは主に個人が被害に遭ってしまった場合の相談先と言えますが、インターネットへの誹謗中傷書き込みのうち「人権侵害」に当たるものについては、法務省に相談すれば内容によって削除の手伝いをしてくれる事があります。

SNSなどのインターネットへの書き込みで悩んでいて、どこに相談したら良いかわからない場合は、まず無料で相談可能な法務省インターネット人権相談窓口違法・有害情報相談センター(総務省支援事業)などに相談のメールを送ったり電話をしたりしてみると良いでしょう。

参考:法務省 #NoHeartNoSNS 特設サイト 

その他の公的機関としては警察を思い浮かべる方もいるかと思いますが、警察に相談する場合でも「削除」の手続き自体は基本的に被害者本人が行うため、単純に「インターネットへの書き込みを削除したい」ためだけに警察に相談する事はおすすめしません。

しかし、インターネット上に個人情報の書き込みをされてしまい、それをきっかけにストーカー被害を受けた場合や、元恋人や離婚した夫からリベンジポルノの被害を受けてしまった場合など、事件性があり深刻な被害が発生した場合はすぐに警察へ相談しましょう。

先に解説している「名誉毀損罪」や「信用毀損罪」に当てはまる書き込みがあり、被害届を出したい場合や刑事告訴をしたい場合も警察に通報します。

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誹謗中傷対策を行っている業者に依頼し、削除以外の方法で対策を行う

上記の対処方法は、書き込みが法律に違反している事が前提となっています。もしも誹謗中傷の書き込みが法律違反ではないとされてしまった場合、残念ですがインターネット上から「削除」をする事は基本的に難しいと判断されます。

そのような状況であっても、可能な範囲で対策を行いたい時に相談できるのが誹謗中傷対策を行っている業者になります。誹謗中傷対策の業者は、それぞれの業者で培った逆SEOなどの施策を行い、削除不可能な誹謗中傷投稿をインターネット上で「検索されにくく」「目立たなく」する、といった対応を行います。

誹謗中傷対策を行う業者は数多くあり、対策の方法や費用感も様々です。とくに逆SEOの対策を行う際は、成果が出た後も安定的にその状態を維持するために、ある程度長い期間を見て施策を行う必要があります。依頼をする前に自分の予算や目標をしっかり伝え、対策の方法などをヒアリングするようにしましょう。
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まとめ|ネットの悪質な書き込みは素早く削除対応を!削除可能なポイントを見極めよう

ネットの悪質な書き込みは素早く削除対応を!削除可能なポイントを見極めよう

個人、企業どちらの場合も、インターネット上に悪質な書き込みを放置してしまうと大きな被害に繋がってしまう可能性があります。

インターネット上に投稿された書き込みを削除する場合、「法律に違反しているかどうか」が大きなポイントとなります。書き込みが法律違反に当てはまるのか個人では判断できないという場合は、一度弁護士に相談してみるのも良いでしょう。

書き込みが法律に違反していなかった場合、削除するのは難しいと言えます。その場合は、ぜひ誹謗中傷対策を行っている業者に相談してみて下さい。万が一削除が不可能だった場合の対策もあるという事を覚えておくと安心です。

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監修者
法律事務所アルシエン 共同代表パートナー

清水 陽平

清水陽平弁護士
2007年弁護士登録(60期)。2010年11月法律事務所アルシエンを開設。ネット中傷の削除、投稿者の特定、炎上対応などインターネット分野の法律問題に取り組んでいる。総務省の「発信者情報開示の在り方に関する研究会」(2020年)、「誹謗中傷等の違法・有害情報への対策に関するワーキンググループ」(2022年~)の構成員となった。主要著書として、「サイト別ネット中傷・炎上対応マニュアル第4版(弘文堂)」などがあり、マンガ「しょせん他人事ですから ~とある弁護士の本音の仕事~」の法律監修を務める。