「キャンセル料は約款どおりです」。この説明は正しいのに、SNSでは「ぼったくり」と書かれ、社名で検索すると「返金されない」という口コミが並ぶ。
私がブランドセキュリティ事業部にいた4年間、旅行会社の検索結果でこの構図を何度も見ました。いまはチーフライターをしていますが、当時は「なぜ正しい会社が叩かれるのか」が腑に落ちなかったのです。
答えのひとつは消費者庁の調査にありました。キャンセル料への不満は「高額」だけでなく「説明がなかった」が上位に入り、逆に不満を感じなかった人の6割以上が「発生することを知っていた・説明を受けていた」を理由に挙げています。旅行業界のキャンセル料炎上は、金額ではなく説明の順番と中身で決まります。
この記事では、中止理由別の取消料・返金の扱いを標準旅行業約款で整理し、投稿されたときの対応、繁忙期の監視、検索結果を守る予防策までまとめました。約款上の正式名称は「取消料」ですが、本文ではお客様が使う「キャンセル料」と併用します。
- 炎上を左右するのは、「約款どおりか」よりも、中止理由・取消料・返金時期を先に説明したかです。
- 投稿を発見したら、旅行業務取扱管理者を起点に「契約の種類」と「中止理由」を最初に特定します。
- 最少催行人員未達や催行不能による会社側の解除は取消料なし・全額返金となり、旅行開始前の払い戻しは原則として解除翌日から7日以内です。
- 公開返信では「約款をお読みください」で済ませず、取消理由・取消料率・返金手続き日・入金予定を具体的に示して個別対応へ移します。
- 12月20日〜1月7日、4月27日〜5月6日、7月20日〜8月31日のピーク時や台風接近時、中止通知期限の直前は監視を強め、取消料・災害対応・返金手続きの説明ページを事前に整備します。

取消料の正しさだけでは納得につながりません。中止理由と返金予定を先に示すことで、誤解や不満の拡散を防ぎやすくなります。
約款どおりの取消料でもSNSで炎上する理由|旅行業界特有の4つの火種
消費者庁の調査が示す「金額」より「説明の有無」という分かれ目
消費者庁が2023年7月に実施した意識調査(トラベルボイス2024年3月11日報道)の要点です。
- キャンセル料が発生した経験は「宿泊」30.6%、「航空機」16.2%、「ツアー旅行」12.5%と旅行関連が上位
- 不満の理由は1位「高額だった/返金がほとんど無かった」47.3%、3位「説明が無かった・わかりにくかった」23.7%
- キャンセル料を払っても不満を感じなかった人が理由として挙げた1位は「発生することを知っていた・説明を受けていた」64.0%
説明によって不満が減ったことを直接示す調査ではありませんが、納得した人の6割超が「先に知っていた」を挙げている、この数字が本記事の背骨です。
火種1:「ツアー中止なのにキャンセル料?」中止理由で扱いが変わることが伝わっていない
お客様の多くは「中止=旅行会社の都合=全額返金」と思っています。実際には、旅行者自身の都合による解除、最少催行人員に達しない中止、天災や運休による中止、催行決定後の会社都合の中止で、取消料も返金も自己手配分の扱いも変わります。
ここを「規定ですので」で済ませると「都合よく取っている」としか映りません。Yahoo!知恵袋には、申込人数が一度は最少催行人員を超えていたのに直前に減って不催行になった方の「合点がいきません」という投稿が残っています。金額ではなく、説明の問題です。
参考: 予約していたツアーが人数不足で不催行になりましたが合点がいきません。どんな… – Yahoo!知恵袋
火種2:返金「7日以内」ルールと実際の入金サイクルのずれ
標準旅行業約款第19条では、旅行開始前の解除による払い戻しは「解除の翌日から起算して七日以内」です。ただ、旅行会社が7日以内に処理しても、お客様の手元に見えるまでには時間差があります。
クラブツーリズムの返金案内には「返金が遅い気がします」という設問があり、理由としてカード会社の処理待ち、返金先口座の未登録、繁忙期の処理遅延が挙げられています。「返金されない」という投稿が、未返金ではなく「見えない返金」から生まれるケースがあるのです。
火種3:手配旅行・OTA経由で「うちでは答えられない」と言わざるを得ない構造
HISのFAQは、悪天候時の扱いを次のように整理しています。
- 欠航確定前の自己都合取消は規定の取消料
- 欠航確定で催行不可能と判断すれば全額返金
- 振替便を利用した場合は返金なし
- 航空券と宿泊を個別に手配する手配旅行は「航空会社で決定していない事項に関しては、あいにく弊社ではご案内できません」
正確な案内ですが、お客様からはたらい回しに見えます。手数料が重なる手配旅行では「返金がほとんどない」不満も出やすく、国民生活センターは2025年3月18日の注意喚起で、海外の予約サイトは日本法での交渉が難しい場合があると指摘しています。
火種4:通知期限「ギリギリまで粘る」が「集客努力不足」批判に変わる
最少催行人員に達しない場合の中止通知は、約款第17条第3項で国内13日前(日帰り3日前)、海外23日前(ピーク時33日前)より前と定められています。日本旅行業協会(JATA)の「法務の窓口」第106回は、期限前に安易に中止すると「集客の努力が足りない」と批判される可能性を指摘する一方、期限ギリギリの通知は「有給を取って前泊も押さえた後で中止」という不満を生みます。
どちらに転んでも燃える構造なので、解決策は平時の説明設計に置くしかありません。
中止理由別に整理する取消料・返金の扱い|標準旅行業約款の早見表
お客様への説明台本として使える形で、観光庁が掲載する標準旅行業約款(令和8年3月9日改正反映、同年4月1日適用)の募集型企画旅行契約の部を整理します。今回の改正は特別補償規程の「通院」にオンライン診療を加えたもので、取消料や解除の規定は変わっていません。
早見表:中止理由×取消料×返金期限×炎上の火種
| 中止・解除の理由 | 取消料 | 返金期限 | 燃えやすい点 |
| 旅行者都合の解除(第16条第1項) | 別表第一の率 | 解除翌日から7日以内 | 「高額」「説明がなかった」 |
| 最少催行人員未達(第17条第1項第5号) | なし・全額返金 | 同上 | 「集客努力不足」「期限ギリギリ」 |
| 天災地変・運休・欠航で安全かつ円滑な実施が不可能、またはそのおそれが極めて大きい場合(第16条第2項第3号、第17条第1項第7号) | なし | 同上 | 「欠航確定前は取消料」「免除条件が会社で違う」 |
| 会社の責めに帰すべき事由で日程どおりの実施が不可能(第16条第2項第5号により旅行者が解除) | なし・全額返金 | 同上 | 「前泊や航空券は自己負担」 |
| 手配旅行・ダイナミックパッケージ・OTA経由(契約相手と契約類型を要確認) | 類型次第。手配旅行は各機関の規定、募集型企画旅行に当たる商品は旅行会社の約款 | 同左 | 「たらい回し」「手数料の多重」 |
ピーク時は別表第一の注で「十二月二十日から一月七日まで、四月二十七日から五月六日まで及び七月二十日から八月三十一日まで」と定義されています。

取消料の有無は、中止理由や契約類型によって変わります。まず区分を特定し、返金期限と契約相手を確認する流れを整理しました。
旅行者都合の解除:別表第一の取消料率と「以内」の意味
別表第一の取消料率は次のとおりです(旅行開始日の前日から起算してさかのぼった日数)。
| 区分 | 国内旅行 | 海外旅行(航空機利用) |
| 早い時期の解除 | 20日目(日帰りは10日目)以降:20%以内 | ピーク時の40日目以降:10%以内/30日目以降:20%以内 |
| 直前の解除 | 7日目以降:30%以内/前日:40%以内/当日:50%以内 | 前々日以降:50%以内 |
| 旅行開始後・無連絡不参加 | 100%以内 | 100%以内 |
押さえておきたいのは次の3点です。
- すべて「以内」、つまり上限。実際の金額は契約書面に明示する
- JATAの「法務の窓口」第90回は取消料を「解除権留保の対価」「賠償額の予定」と説明しており、個別ツアーの実損精算ではない
- 消費者契約法第9条は、同種契約の解除で事業者に生じる「平均的な損害」を超える部分を無効とし、説明を求められたら算定根拠の概要を説明する努力義務も定めている
「なぜ20%なのか」と聞かれたら、契約書面に記載した区分の率であることに加え、平均的な損害を踏まえて設定している旨と算定根拠の概要まで案内するのが正確な答えです。
会社側の解除:最少催行人員未達と天災地変の通知・返金ルール
会社側から解除できるのは、最少催行人員に達しない場合(第17条第1項第5号)や、天災地変など「当社の関与し得ない事由」で安全かつ円滑な実施が不可能になる場合(同第7号)などで、取消料は発生せず、払い戻しは第19条の7日以内です。
ただし災害時の運用は会社ごとに違います。
- 近畿日本ツーリスト(2024年1月の能登半島地震)
「宿泊施設が利用できない場合」「交通機関の運休・欠航が発生している場合」に取消料を免除。マイページで「予約のお取り消し」操作をすると取消料が通常どおり発生するため、問い合わせ窓口から連絡するよう案内 - JTB(同年8月の南海トラフ臨時情報、日本経済新聞の報道)
宿泊施設が営業できない場合を免除対象に - 日本旅行(同上)
JRの指定乗車日を含む商品を免除対象に
この線引きの違いが、災害時の問い合わせ集中の原因になります。
旅程保証と「自己手配分は補償外」をどう伝えるか
第29条の旅程保証は、別表第二に定める重要な変更があった場合に、旅行代金に所定の率(旅行開始前1.0〜2.5%、開始後2.0〜5.0%)を乗じた変更補償金を旅行終了日の翌日から30日以内に支払う仕組みです。天災地変や運送機関の運休は除外され、千円未満は支払われません。
集合場所までの交通費や前泊は、JTBやクラブツーリズムの条件書のとおり旅行者負担です。約款上は正しい、でも「最初から書いてありました」だけでは燃えます。契約書面のどこに記載したかを示しつつ、ご負担への謝意を添える、この一言の有無で投稿の温度はまるで変わります。
「返金されない」「キャンセル料ぼったくり」と投稿されたときの旅行会社の対応手順
証拠保全から社内共有までの初動手順と時間軸は金融商品の説明不足が炎上につながる?クレーム拡散を防ぐ初動対応のポイントに、謝罪の鉄則とNG対応はライブ・イベント運営のSNS炎上を防ぐには?にまとめています。ここでは旅行会社ならではの判断だけを書きます。
最初に「契約類型」と「中止理由」を特定する(旅行業務取扱管理者の一次判断)
投稿を見つけたら、その予約が募集型企画旅行か、受注型か、手配旅行か(ダイナミックパッケージは商品によってどちらの類型もあります)。そして中止理由が早見表のどの行にあたるか。この2点が決まらないと返信文も返金期限も決まりません。
一次判断は旅行業務取扱管理者を起点にしてください。知恵袋の回答でも「管理者を呼ぶ」が定番の助言になっているほど、お客様側も管理者の存在を知っています。
返信で「約款をお読みください」は逆効果。条文ではなく区分と期日で答える
口コミやSNSへの公開返信で「約款第16条に基づき取消料を申し受けております」と書くと、読んだ第三者には冷たい会社に見えます。区分と期日で答えてください。
「○月○日のお申し出は、旅行開始日の前日から起算して7日目以降にあたるため、契約書面に記載した取消料(旅行代金の30%)が発生しております。払い戻しは解除の翌日から7日以内に手続きしており、カード会社の締め日により反映が○日ほど先になる場合がございます。詳細は個別にご連絡いたします」
公開の場では事実と期日を示し、個別対応に移します。口コミ自体の削除可否は飲食店のGoogleマップ口コミ削除の記事が参考になります。
「返金が遅い」には進捗を先に見せる
旅行会社の処理日とカード会社の反映日は違うこと、繁忙期は処理が遅れること、返金先口座の登録が必要なケースがあること。これを問い合わせが来る前に公式サイトやマイページで出しておくだけで、「返金されない」投稿は減らせます。
逆の例が2025年の宮城県の行政処分です。仙台の第2種旅行業者が子ども向けキャンプを中止したあと、216件分の旅行代金を約款の期限までに返金せず、約款の掲示義務違反なども重なって登録取消となりました(宮城県2025年6月6日公表)。JATAの弁済も始まり、限度額は1,100万円でした。未返金と連絡不通が重なると、炎上どころか行政処分の記録としてネットに残ります。
「消費者センターに言う」「SNSに上げる」と言われたら取消料を免除すべきか
免除で黙らせる対応はおすすめしません。JATAが2025年3月13日に公表した「カスタマーハラスメントに対する基本方針」は、「SNSにあげる、口コミで悪く評価する」と脅す行為や、不相当な金銭補償・旅行の再実施の強要をカスハラの例に挙げています。ただし、SNS投稿や消費生活センターへの相談を口にしただけでカスハラになるわけではなく、要求内容と手段・態様が社会通念上不相当かどうかで判断されます。
対応の順番は次のとおりです。
- 約款上の取消料の根拠を区分と期日で説明する
- JATA消費者相談部やANTA(全国旅行業協会)の苦情解決窓口を案内する。どちらも旅行業法第45条に基づく窓口で、裁定や強制力はなく、中立的に事実を整理して助言する立場
- 返金遅延や連絡不通といった正当な不満は、カスハラ扱いせず即時対応する(ここを誤ると二次炎上する)
- 免除の可否は約款と個別事情によるので、迷う案件は法務や弁護士に相談する
線引きと2026年10月施行の法改正はカスハラ対策ガイドをご覧ください。
繁忙期・台風シーズンに炎上の芽を見逃さない監視体制|旅行業界の「投稿が集中する時期」は予測できる
投稿が集中する3つのタイミング
旅行業界の強みは、投稿が集中する時期が構造的に決まっていることです。
- 約款が定めるピーク時(12月20日〜1月7日、4月27日〜5月6日、7月20日〜8月31日)と、その直前の取消料率が切り替わる日
- 台風接近時、航空会社の特別対応が出るまでの空白の時間。JTBのFAQでも、運航状況が不確定な段階の取消には規定どおりの取消料が発生するとしています
- 最少催行人員の通知期限直前(国内13日前、海外23日前)
この3つはカレンダーに書けます。監視の強弱も、ここに合わせて付けられます。
監視すべき場所はXだけではない
企業炎上の事例まとめを読んでも、旅行会社のキャンセル料を原因とする炎上はほとんど載っていません。私の見立てでは、旅行会社への不満はXで一気に燃える前に、次の場所に分散して沈殿します。
- Googleマップの口コミ
- みん評などの口コミサイト(社名検索で上位に出やすい)
- Yahoo!知恵袋
- 弁護士ドットコムの相談一覧
- OTAのレビュー
X単体の監視手法はXの評判を監視する方法に譲りますが、旅行会社は口コミと知恵袋まで見ないと芽を拾えません。
ツール監視+有人監視で「約款を知らない投稿」と「正当な不満」を仕分ける
エルプランニングではツール監視と有人監視を組み合わせています。旅行会社に当てはめるなら、たとえばツールで社名と「キャンセル料」「返金」「ぼったくり」「詐欺」「催行中止」の組み合わせを検知し、人の目で3つに仕分ける運用です。
| 投稿の種類 | 対応 |
| 約款の区分を知らないだけの投稿 | 区分と期日の説明で解ける |
| 返金遅延・連絡不通など正当な不満 | 即時対応 |
| 脅し型 | カスハラ方針に沿って対応 |
年中同じ強さで見張る必要はなく、前述の3つのタイミングだけ有人の比重を上げる運用が現実的です。
社名+「キャンセル料」「返金されない」が検索結果に残る前に|ブランドSEOと平時の予防策
炎上は収束しても検索結果は残る:行政処分は5年度分、口コミは社名検索の上位に
観光庁は旅行業者への行政処分を過去5年度分まとめて公表しています。2025年3月の近畿日本ツーリストと西日本新聞旅行の業務停止(営業区域外のバス手配)のように、取消料と無関係の処分でも社名検索に残り続けます。口コミサイトの社名ページや知恵袋の質問も、削除が難しい場合が多いのが実情です。
ブランドセキュリティ事業部にいたころ、鎮火から半年後に採用応募者が社名で検索して「返金されない」を見つける構図を何度も目にしました。炎上の本当のコストは、鎮火後に払うことが多いのです。
申込導線で「取消料の先出し」をする
冒頭の調査で、不満を感じなかった人の64.0%が「発生することを知っていた・説明を受けていた」を理由に挙げていました。申込画面、確認メール、旅行条件書に、次の4点を先に置いてください。
- 取消料が発生する日
- 取消料の率
- 中止理由別の扱い
- 返金の反映タイミング
国民生活センターは2025年3月18日の注意喚起で「『キャンセル料100%』の場合、予約が確定すると修正や変更ができず、キャンセルをしても料金全額が請求されます」と旅行者に呼びかけていますが、同じ文言を事業者側が先に出せば相談も投稿も減らせます。
免除条件の線引きを平時に公開しておく
能登半島地震や南海トラフ臨時情報のときの各社の告知を見ると、免除条件は会社ごとに違いました。災害が起きてから決めるのではなく、「宿泊施設が営業できない場合」「運休・欠航が発生している場合」「マイページからの取消操作は通常の取消料が発生する」といった条件を、平時から公式サイトの固定ページに置いておきます。
台風が近づいたらそのページに誘導すれば、特別対応が出るまでの空白の時間帯の問い合わせを減らせます。中止発表に入れる情報項目はライブ・イベント運営の記事にまとめてあります。
検索結果1ページ目を守るブランドSEO
削除が難しい口コミや処分情報に対してできるのは、正しい情報を自社サイトに置き、社名検索の1ページ目に自社の説明が並ぶ割合を高めることです。最低限そろえたいページは次の4つです。
- 取消料の説明ページ
- 災害時対応ページ
- 返金手続きページ
- 旅行業協会への加入と弁済制度の案内
サジェストに「返金されない」が出る前に、出るであろう語へ先回りして答えるページを持つ。エルプランニングが15年以上、5万件を超える対策で積み上げてきたのは、この「守り」の設計です。
よくある質問(FAQ)
Q: ツアーが催行中止になったのに、キャンセル料を請求してもよいのですか?
最少催行人員に達しない場合や天災地変など旅行会社側の解除(約款第17条)では取消料は発生せず、全額を払い戻します。取消料が発生するのは旅行者都合の解除(第16条第1項・別表第一)だけです。「中止」と「お客様の取消」のどちらにあたるかを最初に伝えてください。
Q: 台風で飛行機が欠航するかもしれないとき、取消料はどう案内すべきですか?
欠航確定前の自己都合取消は規定の取消料、欠航確定で催行不可能と判断すれば全額返金が、HISやJTBのFAQに見られる運用です。「航空会社の判断待ち」で終わらせず、特別対応が出る目安の時間、それまでに取り消すと取消料が発生すること、確定後は全額返金になることの3点を先に示してください。
Q: 返金はいつまでに行わなければなりませんか?
標準旅行業約款第19条第1項で、旅行開始前の解除は解除の翌日から起算して7日以内、旅行開始後の解除や減額は旅行終了日の翌日から起算して30日以内です。カード決済は処理日と反映日が異なる旨も添えて案内しましょう。
Q: 「SNSに上げる」「消費者センターに言う」と言われたら、取消料を免除すべきですか?
免除で収める対応はおすすめしません。JATAのカスハラ基本方針(2025年3月)は「SNSにあげる」といった脅しをカスハラの例に挙げていますが、相談や投稿を口にしただけで該当するわけではありません。
約款上の取消料は区分と期日で説明したうえで、JATAやANTAの苦情解決窓口(旅行業法第45条、強制力なし)を案内して構いません。返金遅延など正当な不満には即時対応し、免除の可否は個別事情をもとに必要なら弁護士に相談してください。
Q: OTA経由の予約で「返金されない」と言われたら、旅行会社の責任ですか?
契約類型によります。募集型企画旅行なら約款の取消料・返金ルール、手配旅行なら航空会社や宿泊施設の規定が基準です。ダイナミックパッケージは募集型企画旅行に当たる商品もあるので、契約相手と契約類型を先に確認してください。海外OTAは日本法での交渉が難しい場合があると国民生活センターも注意喚起しています。自社が窓口でなくても「どこに聞けば進むか」まで案内しないと、矛先は自社に向きます。
Q: 過去のクレームや炎上が社名検索で出続けています。消せますか?
口コミ、知恵袋、行政処分情報は削除が難しいものが多く、行政処分は観光庁が5年度分を公表しています。現実的なのは、取消料・災害時対応・返金手続きの説明ページを整備して検索結果の1ページ目に正しい情報が並ぶ割合を高めるブランドSEOです。早めに専門会社へご相談ください。
まとめ
旅行業界のキャンセル料炎上は、約款どおりかどうかではなく、中止理由の区分と期日をお客様の言葉で先に伝えたかで決まります。
早見表を社内で共有し、返信では条文ではなく区分と期日で答え、ピーク時・台風接近・通知期限直前の3つのタイミングで監視を強める、そして鎮火をゴールにせず、社名検索の1ページ目に自社の説明を増やすところまでが対応です。
明日からの一歩として、次の繁忙期が来る前に、取消料の説明ページと災害時対応ページを公式サイトに置いてみてください。今の検索結果やサジェストの状態、繁忙期の監視設計は、エルプランニングのネット監視サービスでもご相談を受けています。

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Firefoxブラウザでのお問い合わせが送信できない場合があります。お手数ではございますが、別のブラウザを使用して送信いただくかお電話にてお問い合わせください。ご迷惑をおかけしますが、何卒よろしくお願いいたします。




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